特製プリン ページ8
お客さんも少ない午後8時半。
閉店は9時なので、もうお客さんは来ないだろうと少しずつ片付けを始める。
そんな時、お店のドアがあいた。
「1名なのですが…やはり遅すぎたようですね！帰るとします！」
パソコンを小脇に抱えて、くまをつくった顔でお店にやってきた彼。
Edenの七種茨だ。
普段ならこんなギリギリに来られても困るので追い返すのだが、彼の疲れきった表情を見るとそんなことも出来ず。
『…ご案内いたします』
「本当ですか！ありがとうございます…♪」
席に案内し、レモン水をだす。
『お仕事おつかれさまです』
「ありがとうございます！ここの喫茶店はいつも繁盛していますから貴方もお疲れではありませんか？すみません、自分が閉店ギリギリに来てしまったばかりにお仕事を増やしてしまって...」
『いやいやいや、大丈夫です、ほんと』
なんだか今日はとことんおつかれさまのようだ。
無理して笑ったその表情はなんともいたたまれない。
いつものテレビでみる七種とは違って...なんかこう、弱った犬みたいだ。
『...ご注文決まりましたら、お呼びください』
「ありがとうございます！」
厨房に戻り、片付けの続きに取り掛かる。
食材のストックを記録するために冷蔵庫に目をやると、何やらふせんがついている。
"プリン、今日までに使い切ってください"と書かれている。
やらかした。
今朝も言われたのに忘れてた、1日を通してプリンを提供した数は少なかった気がする。
もしまだ沢山残ってたら自分が持って帰って食べよう。うん。
そう思い冷蔵庫を開けると、ぽつんとプリンが、1つ。
ひとつだ！
よかった、ここで食べて帰ろ...う...
いや待てよ、たしか七種はプリンが好き...だった気が...
いっそ七種に提供してしまうか？
いやでもアイドル様に余り物を提供って...
でも消費しなきゃだし...
『...こちらサービスのプリンです』
「サービス、ですか？そんな、自分になんか勿体ないですよ」
『や、ほんと、なんかお疲れみたいですし...ぜひ、食べてください。美味しいので。』
「...では...お言葉に甘えてもいいですか？」
『ぜひ』
結局七種のところにプリンを運んだ。
大丈夫だ、いらない、と言う七種に無理やりプリンを押し付けた。
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んぺ(プロフ) - yukiさん» そう言って貰えて嬉しいです！！ (2022年9月23日 20時) (
レス) id: 0d030e106e (このIDを非表示/違反報告)
んぺ(プロフ) - 水無月のぞみさん» ありがとうございます！亀更新ですが、良ければこれからもお付き合い下さい (2022年9月23日 20時) (レス) id: 0d030e106e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - とても七種がかわいかったです続きも楽しみです (2022年9月23日 17時) (レス) @page10 id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
水無月のぞみ - 和みました。これからも更新頑張ってくださいね！ (2022年9月5日 7時) (レス) id: 737353e60f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：んぺ | 作成日時：2022年7月9日 23時
