頭の中見えてます！〜タライで始まるLoveStory〜【文スト】 (ページ3)

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タライが3つ落ちてきた甘色ページ3

そんな時だった。
ドアがなんの前触れもなく開きアホ毛クルクル頭がのぞく。

…………私の上司、太宰治さんだ。

え？ヤダヤダ無理無理なんでいんの？

ちなみに太宰さんのこと私は大嫌いですねはい。だって私に冷たいんだもん。

毎日毎日大量の書類押し付けてくるし言葉はきついし暴力もちまちま振るってくるし、

やだ！よく考えたらパワハラじゃん！警察に通報いや違う私マフィアだ。私が先に捕まるねはい。

そんな現実逃避をしていると太宰さんは固まっている私を見つけたのかこちらに向かってくる。

いつもなら私はキメラに睨まれるゴミのごとく震え上がり恐縮するのだが今は違った。

…………………なんだあれ？
こちらに向かってゆっくり歩いてくる太宰さんの脳天、頭の上にモヤモヤが浮かんでいた。

そのモヤはピンク色をしておりなにか映像が浮かんでいるようだがここからは見えなかった。

え？何あれ怖いんだけど、え？

そんなことを考えているうちに太宰さんは私のベッド脇に到着した。

そしてその映像も私が視認できるほどの大きさまでになった。

ちなみにモヤの大きさは両手をくっつけたくらい。太宰さんの体とはくっついてなくてホワホワ宙に浮かんでいた。太宰さんが動くとモヤも移動するらしい。

いやほんとに何あれ。

………………しかし私はそんなモヤの大きさなど気にしている余裕は無かった。

さっきモヤの中の映像見えるっていったやん？

その映像、

今の状況(ベッドに眠る私に近づく太宰さん)と全く同じことがおきている。

映像の中の太宰さんは映像の中の私に近づき……………

私を抱きしめ、接物した。