鬼殺隊の最強さん。弐【鬼滅の刃】 (ページ15)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:28,519 hit

60 ページ15

数日たって、竈門くんが霞柱邸へ進むことになった。まだ他に隊員はいるが、他の隊員ももうちょっとで霞柱邸へ進める。今頃嘴平くんとかは蛇柱かちょっと前、もしくは後だろう。

あの子体柔らかいし触覚が凄いから、恋柱以上は確実に行ってる。

更に数日たち、私の元に隊員はいなかったので、ちょくちょく後半の柱の人達の屋敷にお邪魔している。

だが、最近はほとんど岩柱か風柱邸にいることもあり、人が多すぎて大変なのだ。

なので今日は翠恋と蝶屋敷へお邪魔する。

雪柱邸での訓練で転んでしまった隊士が大勢いて、包帯が切れてしまったからだ。ついでに私も転んで、あばらが痛いから。

茶葉の棚にあばらを強くぶつけた。

そこらへんに落ちていた木の枝を杖がわりにしている。おばあちゃんか私は。

よちよちペンギン歩きしてやっと蝶屋敷についた。

アオイやきよちゃん、すみちゃん、なほちゃんがいなかった。栗花落さんは稽古としても、胡蝶さんが診察室にいないのはおかしい。

自室だろうか。そう思って気配を探ると、胡蝶さんの自室であろう部屋についた。

戸を開けると、そこには怪しげな瓶を口に運んでいる、胡蝶さんがいた。目を見開いていた。

『……胡蝶さん。なにをしてらっしゃるんですか？』

私は胡蝶さんをそっと睨み、瓶をとる。匂いと色的に藤の花の毒…だろう。でもこれをなんで？

しのぶ「……姉の仇を討つためです」

諦めたかのようにしのぶさんは話し出した。

胡蝶さんは最愛の姉を上弦の弐に殺されたこと、仇を討つため1年以上前から藤の花の毒を摂取しつづけ、自身の体を毒の塊としたこと。自身が喰われて栗花落さんに託すこと。

『貴女の気持ちは分かりますよ。しのぶさん。ただ…私は私達は生き続けなければいけないんです。自身を生贄にすることは、栗花落さんも望んでいない。勿論、私も望んでいません。』

しのぶ「……だったらどうすれば…………」

『戦いましょう。勝利を掴むんです。仲間と一緒に。そして、栗花落さんの成長を見届けるんです。おばあちゃんになるまで。』

私も、一番大切な人を鬼によって喰われた。しのぶさんの気持ちは痛いほど分かる。でも、

私達は、

たとえ大切な人を失おうと、戦い続けなければいけない。

『一緒に戦いましょう。胡蝶さん。』

鬼がいない世界が、この世に平和が灯るまで。

戦いは、すぐそこに迫っている。