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十一話 (名前)side ページ13

今日は刀鍛冶の里に来た。








なんでも、私は非番の日も産屋敷邸で柱の任務を練っているので、少しは休めということらしい。



私の刀を打ってくださっているてっちん様に挨拶をして、鍛錬をする。


木があるので、回避の訓練をしていたら、なにか物音が聞こえた。







そこでは、無一郎が叩かれていた。






  無一郎が 叩かれていた









突然、あの時の記憶がフラッシュバックする。








倒れて瀕死の無一郎。

自分のことにかかりっきりだった自分。



辛くてすべてを忘れてしまった無一郎

無一郎が死ぬかもしれないのに、離れることができない自分






怖い

また失うの?


すべてをくれた人を


また手放すの?


世界を壊しても守りたい人を


守らないと。守らないと。守らないと。守らないと。守らないと。守らないと。





そのまま意識が動転して、その先のことはよく覚えていない。









気がついたら、部屋の中で、無一郎に抱きしめられていた。





「A、大丈夫。怖くない。僕は生きてるよ。





 鍛錬、しにいこう。鍵をもらったから。




コクリ。





ああもう、こんなに弱い自分が嫌になる。


目の前で無一郎が傷つくと、意識が飛んでしまう。


そうして倒れる自分をいつも、無一郎は抱きしめてくれる。




本当はとても優しいから。


口調は少し強いけど、全部みんなのためだってわかってる。



周りの人間なんてどうでも良くって、ただ無一郎が生きて傍にいてくれることしか頭にない自分とは大違いだ。



山で、定住できるようになるまでいろんなことを教えてくれたのも無一郎だった。




正直、どうしてただの同僚の自分にここまで優しくしてくれるのかわからない。





けれど記憶がないのに悪いと思いつつ、無一郎にすがっているのは紛れもない自分だ。





自己嫌悪に苛まれつつも、どうしても突き放せない。






自分が壊れるとわかるから。





そうして今日も、私は無一郎の優しさに漬け込んでいる。









Aちゃんは、無一郎が目の前で傷つけられると意識が朦朧として、無意識下で相手を全員殺すか気絶させたあと、自分も気絶します。



無一郎くんは、Aちゃんのその体質をなんとなくわかっていて、いつも保護して近くの宿屋に泊めています。

十二話 無一郎side→←十一話 炭治郎side


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設定タグ:時透無一郎 , 鬼滅の刃 ,   
作品ジャンル:恋愛
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みぃちゃん - 初めて見ました。頑張ってください!! (2022年1月22日 10時) (レス) @page22 id: 07d077227f (このIDを非表示/違反報告)
天羽ステラ(プロフ) - コメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2021年10月13日 19時) (レス) id: f35bb53857 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年10月6日 19時) (レス) @page1 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天羽ステラ | 作成日時:2021年10月3日 18時

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