何に代えても貴方を守る ―２ｎｄ―

５０, ページ6

『そうですか。』

「反応薄いね」

『まあ、処刑されるように
　すればいいわけだし余裕...』

「残念だけどそれはボクがもらう」

ほんの少しの隙に、カードを掠め取られた

『え？』

「Aはこっち」


そういって手渡されたのは平民のカードだった

『...ソウが死ぬ気なんですか？』

「いや、利用するだけ。ボクが鍵番を騙ろうと思って
　で、賢者役を確保するために利用するの」

『私が賢者を騙ればいいだけの話です。
　それは適当に誰かに拾わせておけばいいだけ』

「...Aは賢者は騙らないで」

『どうして？』

なぜだろう

私ではいけないのだろうか。

頼りないかな。
そりゃそうか、私はまだ出会って間もない人間だ。

それとも信用されてないかな。
いや、ほいほい人を信用できるわけもない。

なら、どうして

一番近くにいる私ではダメなのだろう



「...」

『どうして黙っているんですか？答えてください』

「...Aはダメだから」

『私は理由を答えてといったんです！』


「ボクはただ
　君を死ぬ危険にさらしたくないだけ...」

『どうして出会ったばかりの人を
　危険にさらしたくないなんて思えるの！？』

５１,→←４９,

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す