何に代えても貴方を守る ―２ｎｄ― (ページ20)

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『サラちゃんとケイジさんとギンくん』

二人と離れてから歩いていたら
三人に出会ってしまった。

サ「A！休んでいた方が...」

『いいの、もう大丈夫だからそれよりどうしてここに？』

ケ「２階で調理室のカギを見つけてねー
まだ探索してないから行こうと思ってさ」

『そうなんですか。私も一緒に行きます』

サ「大丈夫なのか？」

『うん、行こう』

ギ「A姉ちゃんも一緒ニャン！」

嬉しそうな笑顔で私を見てくれる
ギンくんが可愛らしくて

思わず頭を撫でてしまったけど
嫌がられなかったのでよしとしよう

調理室のカギを開ける

ここにはナオさんがいるはず
びっくりしたように振舞わなければ

サ「『ナオさん！！』」

ナ「...来ないでください...」

ケ「まあまあ、落ち着きなよナオちゃん」

ナ「特にあなたは来ないでください！！」

ケ「...オーケー」

ナ「何をしに来たんですか...！
　出て行ってください...サラちゃん、Aちゃん...！」

『大丈夫ですよナオさん。落ち着いてください
　私達は味方ですよ、何もしませんから』

ナ「...」

大丈夫だろうか

サ「いったいどうしたんですか？」

ナ「...わかってるくせに...！
　先生は...先生は渡しません...！」

サ「落ち着いてください
奪いに来たわけではありません」

ナ「...だったら...出て行ってください...！」

自分が殴った人間がここにいるから
余計警戒しているのかもしれない、離れるか

『サラちゃん任せてもいいかな？
　私じゃ警戒されてるから。ほとんど喋ってないし』

サ「私が...？」

『サラちゃんなら大丈夫だから』

これは本心、サラちゃんならきっと大丈夫

サ「分かった、やってみる」

私はそっと調理室を出てドアの前で待った