クラスメイト。 ページ35
「Aちゃん、お昼一緒にどう？」
『天宮君。うん、いいよ……』
「Aちゃん！ちょっと時間いい？」
時間はあっという間に過ぎるものだな。
四時間目の数学が終わり、昼食の支度をしていたところ、天宮君に話しかけられた。
そしてそのお誘いに応えようとした時に、クラスメイトに呼ばれた。
『うん、いいよ。どうしたの？』
「ちょっとこっち来て」
天宮君が薄っすらと心配の色を浮かべる。
大丈夫だよ、そう言ったものの、このクラスメイトとは会話をしたことがない。
白く保たれた肌、色素の薄い髪には緩いパーマがかけられていると思う。
ワイシャツのボタンも上の方は外しているし……何より彼女は強気な性格だ。
何も悪いことはしていない。
だけど、何故か緊張する。
敵意は持たれていないと思うのだけれど。
「Aちゃんとの話って今じゃなきゃダメ？」
クンッと制服の袖を引っ張られる。
振り向くと、天宮君が上目遣いで私とクラスメイト＿＿渥美 レナさん＿＿を見つめていた。
「うん、邪魔しちゃってごめんね。行くよ、Aちゃん」
渥美さんにぐっと腕を掴まれ、引っ張られる。
ちょっと待ってぇ……！
「ここなら大丈夫ね」
「レナ、Aちゃん連れて来れた？」
「バッチリよ」
渥美さんに連れて来られたのは使われていない空き教室。
空き教室って自由に入れるのね。
……いや、待て待て待て。
人増えたんだが。
私と渥美さんに続いてクラスメイト二人も空き教室に入る。
ピシャリと扉と暗幕を閉められた部屋は異様に暗い。
ザァァァッと、細かなものがガラスに打ちつけられる音がする。
窓の外を見れば、雨がかなり強く降っていた。
数学の時に降り始めたんだっけ。結構強く降るなぁ。
帰り大丈夫かな、折り畳み傘は持ってきているけど。
「で、本題なんだけど」
雨が降っているから、室内が暗いのか。
視線を正面に戻すと渥美さんと視線が交わり、二人のクラスメイトの容姿がわかる。
二人とも渥美さんと同じで、悪く言えば誤解を招いてしまいそうな程度な格好だ。
渥美さんが一息吸う。
何故だろう。
何が起こるかわからないことに緊張はしているのだが、恐怖は、恐怖だけはひとつも無かった。
「あのさ、」
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絵鞠(プロフ) - ぬいめさん» ありがとうございます。期待の真下にあるような作品かもしれませんが、頑張ります！ (2022年12月28日 18時) (
レス) id: b2d7297930 (このIDを非表示/違反報告)
ぬいめ - 素敵なお話ですね！続きが凄く気になります、これからも更新頑張って下さい！ (2022年12月19日 20時) (レス) id: b9e070215e (このIDを非表示/違反報告)
夢猫 - いつまでも待ってます！無理なく頑張ってください！ (2022年10月20日 20時) (レス) @page39 id: f1d57ac7c3 (このIDを非表示/違反報告)
絵鞠(プロフ) - 夢猫さん» ありがとうございます。とてもゆっくりな更新ではありますが、待っていてくださいね！ (2022年10月16日 13時) (レス) id: b2d7297930 (このIDを非表示/違反報告)
夢猫 - 初見です。夢主ちゃんとまふくんのとても可愛い日常生活を毎回楽しく読ませてもらってます｡これからも頑張ってください❣️ (2022年10月4日 16時) (レス) @page37 id: f1d57ac7c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵鞠 | 作成日時：2022年3月18日 16時
