甘く、淡く

○03 ページ4

松村｢おはよ。｣




家を出ると松村くんがいた。





｢……え、なんで？｣




松村｢……カップルだから？｣





さりげなく、手を差し出してくる松村くん。




……え、繋ぐの？





松村｢……嫌？｣




｢そんなわけ……！｣





森本｢なぁにしてんすか！おふたり！｣




松村｢ん？恋人同士だから。｣





松村くん、意外と……大胆？




渡辺｢あー！！！！！！｣




松村｢……あ、そうか。翔太も住んでんだここ……。｣





翔太、それはお兄ちゃん。




まあ不良。





渡辺｢てっ、手繋いでなかった？！｣




松村｢誰と誰が？｣




渡辺｢北斗とA！｣




松村｢俺と慎太郎なら繋いでるけど？｣





いつの間にか、松村くんの手は離れてて




慎太郎と繋いだ手を松村くんが軽く掲げるようにお兄ちゃんに見せた。





森本｢きゃーもうっ、恥ずかしいっ｣




松村｢バレちゃったら仕方ないじゃん、ね。｣



｢え？う、うん。｣





森本｢てか遅刻する！行こ！｣




｢不良のくせに｣





森本｢バカ、Aは無遅刻だろ！守らなきゃ｣





……慎太郎は、優しい。

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