［安.室.透］アースクエイク (ページ27)

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安室公式LINE終わっちゃったけれど急に降谷から協力者だったことを知らされて連絡途絶えるの大興奮でしたね公式が最大手です(本編始まります)

.toru's side

「……この間探偵業でしばらく連絡できなかった時、またこんな仕事が来た時にあなたを傷つけてしまうのではないかと怖くなりました。ごめんなさい」

顔が照明の淡さで見えづらいだろうとは思いながらも、あからさまに申し訳なさそうな安室透の顔をして用意してきた理由を伝えた。Aさんはそうですか、とだけ返してもう一口アブ・ジン・スキーを飲んだ。

「……本当にそれだけですね？」
「……ええ、曲げるつもりはありません」

すると、彼女はこっちを向いて正直に言うと…と話し出した。

「……わたし、この間のカクテルの意味も知っていたし、安室さんに酷く言う女性は基本的にいないから声をかけてくれたのが嘘なのも気づいていたし、あなたの友人達はあなたを安室透ではない名前で呼ぶだろうと思ってるんです」
「……一体何を」

冗談がひどいですよ、と言うけれど内心どきどきしていた。死した僕の友人達は僕のことを安室透だとは呼ばないという事実が、僕をひどく混乱させていた。

混乱を冷ますためにウイスキーを口にして、冗談じゃないですよと少し笑うAさんをぼうっと眺める。出会った当初や今日のはじめに見えた初心な少女の影が随分薄い。

「……だから、何が言いたいかと言うと」

彼女が椅子から腰を浮かせこっちへ向く。帰り際の捨て文句だろうかとカクテルを浴びせられる覚悟をしたが、そんなものは一滴も降ってこなかった。

「……騙されたっていい。あなたが思うよりずっと意地悪だもの」

代わりに降ってきたのは、カクテルの味がするキスだった。言葉の意味も彼女が取っている行動も理解できないまま、接吻されてしまったのだ。驚きが隠せない中、アブ・ジン・スキーは衝撃を受けるようなアルコール度数の強さからアースクエイクと言う別名があったことを思い出した。