［安.室.透］アースクエイク (ページ21)

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.20 ※8/28-08:00 一人称のみ訂正ページ21

安室透見ていたら夏休み終わっちゃいましたね…(遅くなってごめんなさい)
※追記訂正した一人称はAさんの「私」→「わたし」への訂正のみなので読み直し不要です

.your side

世間を湧かせるニュースもなく、講義も程々に消化しきった三回生は退屈だ。安室さんがわたしとの外出を断ってから3週間目に入ろうとしている。2度ほど留守番電話が入っていたけれど、仕事が終わった報告は未だ来ない。

わたしからは連絡を入れていないしポアロにも行っていないけれど、大学で友人伝いに「ポアロのお兄さんがずっと休んでいる」と言っていたからきっと今は安室透はいないのだろう。

それはともかく、怠けていても仕方がない。退屈で鈍った体を修理するように念入りに身だしなみを整えて新しい靴を履く。都庁近くに素敵なお店かあると聞いたから、少し遠出をすることを決めた。

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(……随分と時間が過ぎちゃった)

暗くなり始めた町並みに驚きながらも駅へ向かう。物騒なのは嫌だからと都庁前を通ったのが吉と出て、都庁から出てきた人がたくさんいることで安心する。

しかしわたしの目をひいたのは、数人挟んで前方にいる優しい金色の髪の男性。襟足の髪と着慣れているのにくたびれていないスーツの間に見える肌は褐色だから、きっと瞳は今の空のような薄群青だ。

わたしは自分が気の利く優しい人間ではない。今から気が利かずタイミングの悪い女の皮をかぶることを決めて前方へ駆け寄った。

「……透、？」