＊記憶の涙 ページ18
「これで、全員終わったわね！あなた達、Aちゃんに聞きたいことあるかしら？」
と林檎さんが言ってすぐ…。
音也さんから今一番触れられたくないことについて聞かれた。
「Aは確かHE★VENSの作曲家だよね？？何で、俺たちの作詞家になったの？」
あぁ…と内心焦りながらも。
「あっ、それは…。…詳しくはまだ話せませんが、実は…。私、解雇されちゃったんです…！」
取り敢えず笑って答えてみた。
正直、無理。
もう泣きそう。
その時、案の定、皆さんは驚いた表情をしていた。
でも、聞いてきた音也さんだけは違った。
私の頭にそっと触れてから…。
「そうだったんだね。辛いこと話させてごめんね。」
そう言った。
優しくて、温かい彼の手。
その時、彼に覚えていた違和感のピースが全て埋まった。
容姿も声も、全て違う。
けど、この優しい笑顔と彼の行動は…。
瑛二兄に似てるの。
瑛二兄も小さな時から悲しいときも優しい笑顔で同じように撫でてくれた。
その思い出が今蘇って。
「…瑛二兄…。」
と無意識に言ってしまった。
でも、それは目の前にいる音也さんと隣にいる春歌ちゃんにしか聞こえてなかったらしく、周りの人は何も知らないような表情。
良かった…。
と呑気に思ってたら音也さんと春歌ちゃんは凄く焦った表情に変わっていた。
「えっ、A！？大丈夫！？」
「Aちゃん…。…一十木君、すみません。今日はもう下がらせて頂いてもよろしいでしょうか？」
「うん、勿論！」
「皆さん、すみません！今日はこれで失礼致します！…Aちゃん、行こっか…。」
春歌ちゃんが皆さんに頭を下げる。
そして、私の手を引いて皆さんの元を後にした。
チラッとしか見えてないけど、その時は皆さんは呆然としていた。林檎さんや日向さんは不安そうな表情になっていた。
…なんで？
私なら大丈夫…なのに。
ただ、胸が苦しいだけ。
自分の状態なのに全然分かってない。
春歌ちゃんに引っ張られて少し歩いて、立ち止まる。
その時春歌ちゃんがくるっと振り返った。
突如凄く不安そうな…。悲しそうな表情で。
「Aちゃん…。やっぱり無理してない…？」
と静かに言った。
「えっ、なんで…？」
そう言うたものの、声が震えているのがわかる。
「…Aちゃん、泣いてるよ…。一体何があったの…？」
そう言われて、頬に触れる。
そしたら、雫が伝っていることにやっと気付いた。
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美月(プロフ) - ななさん» 更新遅くて申し訳ございません。また遅くなるとは思いますが、少しずつ書いて行けるよう頑張りますね！ (2019年11月3日 23時) (
レス) id: 443b9016fd (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - おかえりなさい！！ずっと待ってました(o^^o)♪ (2019年11月3日 22時) (レス) id: 6eb8d9b0b7 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 紫炎さん» あ、本当ですか！？では、今までの表記★消しておきます、ありがとうございます！！ (2019年8月30日 11時) (レス) id: 443b9016fd (このIDを非表示/違反報告)
紫炎(プロフ) - いつも楽しく読ませていただてます！ ただ表記がどうしても気になってしまいまして…。カルナイは曲名には★が入りますが、グループ名は★が入らないQUARTET NIGHTです…！ すみません、好きなのでどうしても気になってしまって…;;;; (2019年8月30日 3時) (レス) id: 58929fc629 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - ななさん» ななさん！コメントありがとうございます！凄く励みになってます。これからもよろしくお願いします！ (2019年8月24日 19時) (レス) id: 443b9016fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美月 | 作成日時：2019年7月19日 14時
