マフィアに檸檬を送ろう【中原中也】

檸檬８ ページ8

「中原幹部と私で敵組織の殲滅ですか？」




「二人一緒だけど今回は君が主だよ。

君の異能なら効率よく殲滅できるからね。


昨夜、中原君がその組織の支部を壊してくれたが、




情報によるとあと二つほど支部がこの街にあるそうなんだ。




そこで君にその二つを同時に爆破する。」



いいね、





有無を言わせない首領の圧は毎回冷汗がでる。



「…ハッ、承知しました」


手を胸に頭を下げ、そして、その間に疑問に感じた事を考える。




「…(何故私なのだろう。)」






にぃさんでもよかったはずだ。





私よりも優秀な








兄さんが作った檸檬爆弾をその支部に投げ入れた方が簡単なのでは？







そちらの方が…






「君の兄の爆弾は昨夜使用したから敵から危険だとばれてしまっているのだよ」




「ッ、」




私の心を見透かしたように首領は妖しく微笑んでいる。

本当、首領の前ではいつか心臓が止まってしまいそう。



「今回は奇襲作戦だよ。




つまり隠密にその支部に異能を仕掛けなさい。君が得意とするところだ。期待しているよ」



「ハッ」




「あと、爆発の大きさは君の判断で。




全力で発散してきたまえ…」




「「？」」




発散…？




中原幹部と私はその言葉を理解することが出来なかった。

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