バレッタ２[与謝野晶子］

バレッタ４５ ページ10

敦サイド


「夏木さん、

これからどうしますか？」


夏木さんは福沢さんとの話を終えて、ソファに座って皆さんと御茶をしていた。


その際、太宰さんが夏木さんに質問をした。



「どうしますかというと？」



「家です」



「「「あっ」」」



そういえば、夏木さんの家はポートマフィアにバレていた。


今頃待ち構えている可能性が…



「社員の誰かの家で保護したらいいんじゃないんですか？」


「俺の家は二人だときついからな」



「僕も」



「なら、私の家は…」


「却下だ」


「何故だい、国木田くん？

私の家は…」


「とてつもなく、


汚い！


そんな処に夏木さんを


お泊めする訳がないだろう！」



「えー、夏木さんに私の特製蟹鍋とお豆腐をご馳走しようと考えていたのに。」


「貴様の特製豆腐は硬すぎて食べることができん！」


「む、あれにはもっと美味しい食べ方があるがあって、」


「なんだと！？」



わいわい、
太宰さんと国木田さんの言い合いが始まる。




「それなら大丈夫ですよ」


夏木さんがけろっとした感じに言う。

「えっ、でも」


もし、また何かあったらと考えてしまう。


夏木さんは凄い異能力者だけど、、




与謝野女医が


心配します…




「危険です。
いつ何処で狙われるか…」


「また襲われたら危ないかもしれません。」


「なら、」


「大丈夫です。夏木書店に異能をかけます。ポートマフィアの人が入れないようにします。そうすれば、」



「…安心ですね」



国木田さんも反論できなくなってしまった。



「それが一番安全だ」



静かだった乱歩さんは夏木さんの隣に来て言った。



「うん」





…乱歩さんと夏木さん



会って少ししか経っていないのに、まるで親友のように仲がいい。




じー。



「…？

敦くん、僕の顔に何かついていますか？？」



「えっ、あっ


その、夏木さん疲れた顔をしてらっしゃったので、」



苦しい言い訳

でも、夏木さんは疲れているはず。




「そうですか？」



首を傾げる夏木さん。


コツコツ、足音を鳴らしながら与謝野女医がくる。

「ほら、夏木！
まだきついのなら休みな」


「えっ、与謝野さん僕は」


「いいから、」

そして、
夏木さんは与謝野女医に連れていかれてしまった。



あっ、これ僕のせいだ。


探偵社全員が恐れる与謝野女医の処置。



すいません、夏木さん…


僕は心の中で夏木さんの無事を祈る。

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