大切な妹 -EunHyuk- 3

動き出した気持ち1（EunHyuk) ページ40

DongHae「Aのお祖母さんが亡くなって...
あいつ...
日本にまた帰ることになった。

もう韓国には戻らないって言ってる...


なぜだと思う？」


それは...


それは
きっと

家族を
これ以上
悲しませたくないからだと


思った。


「日本に残して来た両親のことが
心配なんだろ？」


DongHae「それもあるかもしれないけど...

でも、
Aが日本に帰る本当の理由は...
ウニョク
お前なんだよ...」


．．．


何で

俺？


DongHae「あいつはお前の事が好きなんだ...
俺と知り合うずっとずっと前から...」


えっ...？

何言ってんの？


「Aが俺のこと、好きなわけないだろ...

だって実際
お前と付き合ってるじゃないか...」


DongHae「あの子は優しいから...
自分の気持ちを押し殺して
俺を受け入れてくれてたんだよ...

いろいろあった時に

たまたま
俺と出逢っただけなんだ...


でも

俺と付き合いながらじゃ
お前の気持ちを
受け入れること
出来ないだろ...？

だから
お前をこれ以上傷付けたくないから

ここを
去るって言ってんだよ...


お前と
会えない場所に
行こうとしてるんだ...」


そんな...


Aが
俺のこと
ずっと好きでいてくれたなんて...


俺は

自分の気持ちを
押し付けるばかりで


あいつの
想いを

まったく
無視して...


気付いてやれなくて...


俺、

今まで

何
やってたんだよ...


俺は

そんな
自分のことが

情けなくて
悔しくて


どうしようもない
気持ちになった。


でもドンヘ...

お前だって
Aを好きなんだろ？

あんなに
愛してたじゃないか...


「お前は...
お前の気持ちはどうなるんだよ？」


DongHae「俺の気持ち...？

あぁ、それなら大丈夫。

ここまでやって
それでも気持ち動かせなかったんだから
完敗だ...」


「ドンヘ...」


DongHae「ウニョク...
あいつは一生懸命、俺を愛そうと努力してくれてたよ...
それは痛い程、伝わった。

でも...
恋愛ってそうじゃないじゃん？

努力しなきゃ好きになれないなんて
それって、本当の愛じゃないだろ？」


「．．．」


DongHae「行けよ...ウニョク...
A、夕方の便で韓国を発つって...

今ならまだ間に合うから...
行って、お前の気持ち伝えて来いよ!!!」


ドンヘに背中を
押されて


止まっていた
俺の気持ちが

ようやく
動き出した。

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