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SIDE__Hikaru
…高木、あいつ薮のバーに行くのかな。
なんとなく、勘でそう思った。
1度そんなことを思ってしまえば、もう思考はそれに全てを持っていかれて。
…いつの間にか、足はいつものバーへと向かっていた。
道中も、考えるのはいつか見た妙な夢。
嫌みたいに覚えている。明晰夢、って言うんだっけ。
家族から引き剥がされた。
無機質で寂しい場所で、貴族だったけど、落ちこぼれになったお兄ちゃんに出会った。
それからずっと、そのお兄ちゃんに守ってもらってばかりだった。
てか、お兄ちゃんって誰なんだろう。
また会えたらちゃんとあの時はありがとうって言いたいし、次は俺が守ってあげたい。
…無理か。覚えてないもんな。
俺と同じだけど、俺よりもずっと綺麗な金髪。
優しすぎるぐらいには優しくて、大好きな笑顔。
不安でしょうがなかった俺に聞かせてくれた歌声は、青年とは思えぬ綺麗さだった。
こんなに、お兄ちゃんのことは覚えてるのに。
なんで顔が、名前が思い出せないんだろう。
hk「はぁ…」
この空っぽな脳みそめ…！！
ため息を吐いて、ふと足を止めた途端、違和感に気が付いた。
…声が聞こえる。物音も沢山。
これは薮の声じゃない。これに、ここらに住み着いてたガラの悪い輩は居なくなったはずだ。
…じゃあ、誰？
嫌な予感がして走る。
荷物が重くて、持って走るのがもどかしくなってそこらに投げて。
貴重品が入ってるとか、そんなのはどうでも良かった。
本能が、叫んでいた。
走れ、と。
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柑橘類。(プロフ) - 茶巳さん» 読んでくださりありがとうございます…！更新サボってすいませんでした…(土下座)読み返してあげてください…でもミスはそっとしといてあげてください…← (2020年7月21日 0時) (
レス) id: 9e47427641 (このIDを非表示/違反報告)
茶巳(プロフ) - 初めまして！毎日更新してないかなーって見にくるぐらいこの作品が好きでした。まさか最後に記憶をなくすとは、、、とても読み応えがあり面白かったです！素敵な作品をありがとうございました！何度も読み返そうと思います(^○^) (2020年7月20日 23時) (レス) id: 560570cdba (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。(プロフ) - rengeさん» 読んでくださりありがとうございます！皆幸せになれるように頑張ったつもり…です！← (2020年7月20日 20時) (レス) id: 9e47427641 (このIDを非表示/違反報告)
renge(プロフ) - 予想外の展開に驚きました。話の構成がすごいですね！みんな幸せになってほしい。素敵なお話をありがとうございます！ (2020年7月20日 19時) (レス) id: 8b7957125a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柑橘類。 | 作成日時：2020年5月22日 18時
