私のヒーロー ページ20
｢ごめんね｣
そう言っておばさんは悪戯っぽく笑った
え？
いつ殺されるか分からないような日々から助けてくれないの？
あんなに辛い事を赤裸々に話したのに？
『だって……おばさんはヒーローで……』
｢Aちゃんの事件じゃ、人気度は上げられなさそうだし……
私も自分の為にヒーローしてるから｣
……なんだ
ヒーローなんていないじゃないか
絶望が一周して逆に笑える
『……帰ります』
｢本当にごめんね！｣
可愛こぶんなよ
今更、もう遅い
何もかも、色褪せて見える
そこからの帰り道は憶えていない
私の人生は何なんだ
ふと、顔を上げると其処は廃ビルの屋上だった
丁度良い
このまま死んで、アイツらに汚名を着せてやる
そう思って私は迷いなく重力に任せて真っ逆さまに落ちる
『案外悪くないな……』
イカレてんな、私
どうでもいいや
目を瞑った瞬間
私の体が風のクッションに支えられた
『……ﾁｯ』
｢助けて貰ったらありがとうだろ！売春女!!｣
相手の言葉に血の気が引くのが分かった
何……コイツ？
｢あ、俺？俺は敵だ!!｣
……危ないヤツだ
関わらないのが1番
そそくさとその場を離れようとした時、男の言葉に思わず振り返ってしまった
｢どこにも居場所が無いなら俺が作ってあげよう｣
彼に信憑性は欠片も無い
でも……それにすら縋りたかった
『本当……ですか？』
｢あぁ｣
『じゃあ、私を攫って下さい』
｢良いよ｣
｢行こう、A｣
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私達やっと神様に幸せになれる切符を貰った
彼の名前は無垢
どう考えても偽名だが気にはしていない
｢A〜、今日は肉じゃがだぞ〜!｣
『わぁ！私、無垢さんの肉じゃが大好き!!』
｢よせやい(笑)｣
あぁ、平和
普通の家族ってこんな感じなんだと思った
時たま、前の暮らしを思い出して無垢さんにビクついたり、泣いたりするけど
やっぱり幸せだった
｢あ、明日ちょっと仕事に行くからいい子して待ってろよ！｣
『え！？仕事!!?』
無垢さんは敵側だから、やっている仕事は大概命に関わるような危ない仕事
まぁ無垢さんは1度も失敗した事が無いらしいが……心配してしまう
『とりあえず、気を付けて下さいね？』
｢もちろん！家で可愛い娘が待っているんだから｣
『誰が娘ですか』
内心、飛び上がる程嬉しい
幸せなんても脆く儚いと忘れられた
夢のような時間だった
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アリス(プロフ) - 白羽理沙さん» いえ!!ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです!!これからも私の小説をよろしくお願い致します(*´∀｀*) (2017年9月12日 21時) (
レス) id: 44a2ee7d9b (このIDを非表示/違反報告)
白羽理沙(プロフ) - お誕生日おめでとうございます！（遅れてたらごめんなさい、、、） (2017年9月12日 21時) (レス) id: 3ee329a23f (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - スミマセン！すぐ外します！(土下座) (2017年8月10日 18時) (レス) id: 44a2ee7d9b (このIDを非表示/違反報告)
桜 - オリジナルフラグを外してください。 (2017年7月31日 15時) (レス) id: cb7d97b414 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリス | 作成日時：2017年7月31日 15時
