らくだい魔女と青春の始まり (ページ46)

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フ「失礼しまーす」

保健室に入ると奥のカーテンが1箇所だけ閉まっていて､あとは先生も生徒も誰もいなかった｡

フ(あのカーテンの中にチトセがいるのかな？)

あたしはそっとカーテンを開けると苦しそうにチトセが寝ていた｡
寝ているチトセに声をかける｡

フ「チトセ…チトセ､大丈夫？ごめんね｡あたしのせいで風邪引いちゃったのよね…」

すると

チ「フ､フウカ…」

と声がしたのでチトセを見るとぐっすり寝ている｡

フ(あ､寝言か…ってえぇ！夢にあたしが出てるってこと！？)

体がカーッと赤くなるのを感じる｡
寝ているチトセをよく見れない｡

チ「…フウカ…？」

もう1回呼ばれたので恐る恐るチトセを見ると､不思議そうにこっちを見ていた｡今度は本当にタイミング悪く起きらしい｡

フ「チ､チトセ！大丈夫なの？風邪､あたしのせいだよね…ごめんね」

チ「フウカ､そんな落ち込んだ顔してるのお前らしくない｡別にお前のせいだとも思ってねぇーよ」

寝言を思いだしてなかなかチトセの顔が見れない｡

フ(あ…これって…ルークが昨日言ってた目を3秒も見れなくなるってやつかな？…ってことはあたし､本当にチトセのことが､好きなのかな…？)

ドキドキしながらチトセを見ると､目があってますますドキドキする｡

フ(これ…これってもしかして｡あたし､多分､チトセのことが好きなんだ！)