影山飛雄 ページ7
.
影山吸血鬼設定
.
「Aさんは、俺が吸血鬼だって言ったら、どう思うっすか」
突然彼氏の飛雄くんにそう言われる。
ううん?と頭をひねるが、まぁちょっとした遊びなのだろうと軽い気持ちで考え、
『びっくりするけど、飛雄くんが私の彼氏であることは間違いないよ』
完璧な返しだったと、私は思う。
その答えに満足したらしい飛雄くんが再び口を開き、恐ろしいことを口にした。
「じゃあ……」
血をくださいって言ったら……どうしますか。
私は気づいてしまった。
いつも深い藍色をした彼の目が紅く染まり、犬歯が伸びていることに。
『……え、いやー影山くーん……嘘だと……言ってぇ……』
「嘘じゃないっす」
じりじりと距離を詰められ、私はゆっくりと後ずさる。
彼の犬歯は異様なまでに伸びており、彼が人間ではないことを示していた。
まさか、本当に彼が吸血鬼だなんて、思ってもみないじゃないか。
とん、と背中に壁が当たり、それ以上の後退は許されなくなる。
「Aさん、血……貰いますね」
『え、や、ちょっと、まっ……った、ぁ!』
がぶりと噛みつかれる。
その痛みに一瞬腰が引けるが、彼に引き寄せられ、逃げられなくなる。
『ぁ、あ、ああ、ふ、ぅ、あ、んっ、あぅ……っ』
音を立てて吸い取られて行く血に頭が霞み、思考がだんだんと薄れていく。
そして、吸われるたびに快楽に襲われる。
私はその快楽の波に飲まれていく。
ー
どれくらい吸われていただろうか。
しばらくしてから飛雄くんが私から離れる。
「すみません、がっつきすぎました」
『あ……う、ん……だい、じょう、ぶ……』
圧倒的に血が足りず、ふらつく。
ああ、頭が、重い。いつも貧血重いけど、それ以上に、辛い。
口の中でも切れたのか、なんだか鉄の味がする。
「……Aさん、すんません。もう1回だけ」
『えっ……んぅ!?』
頰を挟まれ、逃げられなくなる。
歯茎から頬袋に至るまで、彼の舌が暴れまわる。
酸素を求めて口を開いてしまえば、その隙を逃さず彼の舌が私の舌を絡め取った。
何度も何度も、角度を変えながら私の舌を絡める。
飛雄くんが私から体を離せば、もうどちらのものかも分からない銀糸がお互いを繋ぎ、ぷつりと切れた。
「……血、美味かったっす」
もうすっかり吸血鬼の面影をなくした彼をぼんやりと見つめ、私は意識を手放した。
ー
supedoinさん、リクありがとうございました!
269人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆ - リクエストで牛島若利お願いします! (2019年12月20日 21時) (レス) id: 57ab00b4d6 (このIDを非表示/違反報告)
香奈(プロフ) - 白布くんのお話がみたいです。お願いします。更新待ってます。頑張って下さい! (2019年12月18日 21時) (レス) id: e378ea9447 (このIDを非表示/違反報告)
ミミッコ - リクお願いします。キャラは、白布でシチュエーションは、お任せでお願いします。 (2019年12月5日 16時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - リクエストお願いします。夜久さんのお話が見たいです! (2019年12月3日 22時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
黒崎零菜(プロフ) - リクエストですツッキーのお話し作ってほしいです!シチュエーションはおまかせでお願いします! (2019年11月26日 20時) (レス) id: 943180d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アイリス | 作成日時:2019年9月21日 12時