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衝撃が続いて頭がぐるぐるしてきそうな中、ピコンッとスマホが鳴る。
手に取り画面を見れば今話題の中心にいた彼の名前。
《吉野北人です！田中さんに教えてもらいました。勝手にすみません》
《これってAちゃんのですよね？》
2通のメッセージの後送られてきた写真。
「あ」
スズランのピアス。
それは昨日私が確かにつけていたもので。
その写真を見た瞬間、走馬灯のように昨日のことが頭に流れる。
「うわぁーっ」
またしても頭を抱える。
最悪だ。思い出してしまった。嘘、むり。
完全に思い出した。
お酒でふわふわして楽しくなって、隣に北人先輩がいるのが嬉しくて、
タクシーの中で、家の玄関で、彼に触れてしまった。
距離感は気をつけてたつもりだったのに。
そしてあのピアス。
「うぅ……」
「なに、どしたん」
「……大丈夫、気にしないで……」
樹が怪訝そうな顔で尋ねてくるがこれは言えない。
あのピアスの片方をタクシーの座席に置いてきたのはわざとなのだ。
スズランのピアスの話題になり、
あれを座席の分かりやすい所に置いておけば北人先輩は私のだって気づく。
優しい北人先輩なら、それを拾って私に返そうとしてくれるだろう。
そうしたら、また会える口実になる。
普段の私なら絶対やらない。
いつも以上に酔っていたから、ただまた彼に会いたくてあんな事をしたのだ。
あれほど距離感に気をつけておいて、打算的な行動をした自分に恥ずかしくなる。
とりあえず返信をしなくてはと、項垂れながらも文字を送る。
《私のです。すみません、北人先輩が拾ってくれたんですね》
既読がすぐにつき、またピコンと音が鳴る。
《タクシーの中で見つけたんだ》
《ピアス返したいし、時間空いてる時2人でご飯でもどう？》
もう頭が上がらずテーブルに額を打つ。
昨日の私の思惑通りに事が進んでいくことに
罪悪感と恥ずかしさが止まらない。
既読つけちゃったし返事しなきゃ……。
いくらピアスを返してもらう為とはいえ、2人でご飯なんて……
撮られたりしたらシャレにならない。
北人先輩には悪いけど断ろう。
《行きたいです》
「あ！」
送信されたその文字。指が勝手に！
どうしようと思う頭とは裏腹に、心臓はドキドキと高鳴り
嬉しさを隠しきれない。
……まぁご飯だけだから！
いつの間にか頭の痛みはどこかにいっていた。
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美紀(プロフ) - 好きなグループコラボの小説最高ですコロナと最近寒くなってきたので体調などにも気をつけてくださいね (2023年2月9日 22時) (
レス) id: e7f1610a24 (このIDを非表示/違反報告)
ch13(プロフ) - ランペ×ストは設定が最高すぎます🥺💕続きが楽しみです♡更新まってます！！ (2023年2月6日 23時) (レス) @page7 id: 2ca57b03f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆに | 作成日時：2023年2月5日 13時
