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その後、僕たちはカルエゴ先生に怒られながら
職員室に向かった。


「全く、何をしているのだ貴様は!

 生徒の手本となるべき教師が
 授業間際に生徒と駄弁っているなど、

 教師としての自覚はあるのか!




 おい、シチロウ!お前もだ!」


正直言って全く話は聞いていない。

それよりも“やっちまったぜ☆”みたいな
現実逃避で頭の中はいっぱいだった。


☆をつけるなんて柄じゃないのに
つけてしまう程には深刻な心情だった。


え?☆は深刻じゃ無いって?


うるせぇ突っ込むな。


「おい聞いているのか貴様!」


一切話を聞いていないことがバレたのか
カルエゴ先生に頭を鷲掴みにされた。


『い”い”たい!いたい!!』


「だ、大丈夫?暴力はダメだよカルエゴくんっ!」


バラム先生の仲裁でことなきを得たが、
あのままだったら今頃頭がひしゃげていただろう。

おー怖い。


『すみませんでした、


 生徒に質問されたのが嬉しくて、つい……』


まぁ、今までこんなこと無かったから
素直に嬉しかった。

それ以上に、積み上げてきた
キャラが崩れたのが最悪だが。


「そうそう!すごかったんだよA先生!


 桜に目を惹かれる理由について
 新しい目線で考察してて!

 僕とはまた違った考えだから面白い!」


さっきまで怒られてしゅんとしてたバラム先生は
生き生きと話始めた。


長い説教も終わり放課後、


僕とバラム先生は桜の木の下にいた。



『桜って何を象徴しているんですかね。』


魔界の花にはそれぞれ花言葉や象徴の意味がある。

この花はどんな文献にも載っていなかったので
まだそれらはついていないのだろう。


「そうだなぁ、学校に咲いてるし

 文化 とか 旅立ち の象徴とかじゃないかな。」


僕の質問にバラム先生はそう答える。

それじゃあ、と僕は花言葉について考えた。


『花言葉は……

 品格のある花ですし、


 精神美 優美 純潔 あたりがいいですかね。』


それからはお互いに桜についての
推測をし合って……


「意外だな、A先生は花にあんまり
 興味が無いと思ってたから。」


突然バラム先生がそう呟く。

途端、胸の辺りがチクチクし始めた。


『……そうですよね。

 僕みたいなのが花好き、なんておかしいですよね。


 調子に乗ってすみません。』


やっぱりダメだったか、と思い
俯いていると、少し怒った様子のバラム先生が
口を開いた。


「何でそんなこと言うの?

 全然変じゃ無いよ。」

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アリス - おん…?お気に入りが、また増えた…だと…? (2月6日 17時) (レス) @page34 id: 326cf2b718 (このIDを非表示/違反報告)
ララ(プロフ) - 受験頑張ってくださいね! (1月29日 14時) (レス) id: 5bdcdcf2bd (このIDを非表示/違反報告)
アリス - おお!おめでとうございます!僕も高校受かったらスマホ買ってもらえるので頑張ります! (1月26日 21時) (レス) id: 2287692f9d (このIDを非表示/違反報告)
ララ(プロフ) - 後、最近ログインしました! (1月26日 19時) (レス) @page29 id: 5bdcdcf2bd (このIDを非表示/違反報告)
アリス - こちらの作品も見ていただけると嬉しいです。 (1月26日 18時) (レス) id: 2287692f9d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリス | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Alicehomepage/  
作成日時:2024年1月24日 6時

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