君のことがだーいすき！【魔入間短編集】

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「Aくんよく働くね〜！

　お陰でこっちも助かってるよ！」


あれから毎日、文字通り
一生懸命になって働いた。


僕の授業(薬学)も面白いと
好評だ。


実験を多くしたり

雑学的知識をまじえたりすることで
授業はグッと面白くなる。


自分の持つ知識を生徒たちに授けたい、



この思いを胸に授業の研究を続け

ついにはあの暗黒大帝(カルエゴ先生)に褒められる
までに及んだのだ！！


どう？すごいでしょ！


だけど、


「カルエゴ先生！」

「やり直し」

「なんで！？めっちゃ厳しい！」


あんなに怒られているロビーに対して、
嫉妬が消えることは無かった。


(何で…？)


こんなにたくさんの先生に認められて、
可愛い生徒にも慕われているのに、



……物足りない。





小さい頃からそうだった。


どんなに努力して
認められても、


僕の心の中で渦巻く承認欲求は
いつまでも満たされることはない。


頑張っても頑張っても、
周りにいる人を羨んで


泥沼の中にハマっていく。




でも、人に嫉妬するなんて
嫌われるばかりだ。


知ってる、分かってるよ。


だから人当たりのいい笑顔で
生きてるのに。








・








・








やめよう。





泥沼は一度入ったら抜けにくい。


職務中に考えたら僕の積み上げてきたイメージが
崩れることになる。


浮かび上がってきた暗い感情に蓋をして
業務に集中することにした。

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