７つ ページ7
ぞろぞろと船から降りてくる。本物の海賊だ。今まで本作じゃ顔も描かれないような海賊が店に飲みにきたことはあったが
これは、ガチだ。
俺は思わず逃げ腰で、碇をとめるポールの後ろにかくれる。
「今日は仲間を連れてきたんだ！」
「仲間ぁ？」
「うん！っておい、なにかくれてるんだよぉ！」
「え、だ、だって」
ルフィに引っ張られ、慌てて髪の毛を簡単に整える。ポールの後ろからひょっこりと顔を出すと、おお、とどよめいた。
「A、です」
り、りある赤髪海賊団！！
リアルルウ、リアルヤソップ、リアルベン、そしてーーリアルシャンクス！！そんな面々に一斉に顔を覗き込まれ、一瞬意識が遠のく。
「おい、てめえら。おっさんがこぞって女の子泣かせんじゃねぇぞ。お前ら自分らが思ってる以上にえげつねえ面してるんだからよ」
そんな俺を見てベンが言う。一目でわかる、男前。「えげつない？！」とショックを受けているシャンクスを無視してベンは私の前に立った。
「(うわ、でっか……)わっ」
目の前に立たれると、さらに圧倒される。うわあ、って目を奪われていると大きな手が俺の頭にポンと乗った。
「かわいい仲間じゃねぇか」
「だろ！ベンにはやんねえからな！」
「とらねぇよ。……多分な」
タバコをくわえたままフッと笑う。いや、かっこよ……？！男の俺でも素直にキュンときてしまい、顔が熱くなるのを感じる。リアルベンさんまじイケメン。
「ヒュー、色男ぉ」
「ロリコン〜」
「殺されてえ奴がいるようだが？」
そんな俺の反応に茶化す声が上がったが、ベンさんの一声で一瞬で消えた。さすがベンさん。
「お嬢ちゃんこの村の子か？歳のわりに見ねぇ顔だが……」
「あの、いろいろあって……」
「Aはきおくしょーしつ？なんだ！だからおれがあそんでやってるんだ！」
へへん、と胸を張るルフィ。
シャンクスが「えらそうに、遊んでもらってるくせによ」とニヤニヤしている一方で、他の人たちは「記憶喪失……？」と眉間にシワを寄せた。
……やべ、流石に怪しまれるよな。内心冷や汗を垂らしながら俯く。
「だ、だから、今はマキノさんの酒場でお手伝いをさせていただいていて」
「お！マキノの店か！元気してるか？」
「はい！とっても優しいです」
ニコニコ笑うシャンクス。
あぁ、こわい。この男は何を考えているかわからない。でもとりあえずは誤魔化しておくことにした。
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Ciel - 面白いです！便新待ってます。頑張ってください！ (2021年9月2日 0時) (
レス) id: b6f6449f96 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです！更新頑張って下さい！ (2020年3月8日 2時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北乃 | 作成日時：2020年2月1日 11時
