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「へぇ…随分なところに逃げ込んだねー」



ボロボロで蔦が絡み付いているコンクリートの廃墟ビルを見上げた。

田噛と平腹はと言うと遅れてくるそうで私は一人で先に来ている。



「ふむふむ、3階建てのビル…個室は多そうだね」



新しい仕事、それは廃墟のビルに亡者が逃げ込んだというものだった。

それも一人ではなく複数…



「さて、行こうか」



バールを片手にギィッと立て付けの悪い扉を開ける。

中は薄暗かったが見えないほどではなかった。



「……」



決して油断はしないように、警戒を強める。

この前木舌が目玉を抉られるという最悪な事態になっていたから余計だ。



「まずは左かな…」



右は本能が拒否した為、左の個室から調べることに。

廊下の真ん中に立ち個室を数えると左側に2つ、右側に3つそして奥に一つあった。

片っ端から行くしかないか…



「せいっ!」



一番近くにあった左側の扉を蹴破る。

扉は簡単に破壊された。



「ふーむ…応客室かな?」



ソファの配置、壁に掛けられた高価そうな絵、
中央に置かれた机の上のこれまた高価そうな花瓶…
それを見るにすぐに理解できた。



「はてはて、何かないかなー」



花瓶の中を見たり、絵を外してみたり、そうこうしているうちにソファの下に何かある事に気づく。



「ん?これ……」


銀色の鍵だった。

どこの部屋の鍵だろうか。



「あとこれは…」



もふもふした薄汚れた何かを手に取る。

ぬいぐるみを無理に裂いたような…そんな切れ目だった。



「ぬいぐるみの手で合ってるかなー」



ということで、収穫はどこかの鍵とぬいぐるみの片腕。

ってかなんでぬいぐるみの腕だけなの……。

と、少々疑問を持ちながら応接室からさっさと出る。

そして隣の部屋に入った。

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ゆっきい - 田噛がイケメソすぎて涙出てきたお、、、、、 (2016年9月17日 9時) (レス) id: 0db5e774af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:燐音 | 作成日時:2015年7月4日 16時

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