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田「……ぐっ!?」



田噛は思い切り後方へ吹き飛ぶ。

解放された平腹は分けが分からないという顔をしていた。



佐「神影ちゃん!?」

斬「…?」

「平腹は乗っ取られてないよ、
だって現に私を見て驚いているし」

佐「…あ、確かに」



どういうことか。

もし平腹が乗っ取られているのなら

私たちを見て驚くはずないし…

だって一度会ってるからね。

しかもだよ、田噛はその場に居なかったのに

なんで"また"って言ったのかな…?



田?「あーぁ…バレちゃった」




そう呟いて、田噛__否、

あの幼い亡者は立ち上がった。

田噛に似つかわない嫌な笑みを浮かべて。



斬「亡者…」

田?「おねぇちゃん、何で分かったの?」

「私の幼馴染みを見分けられないわけないから」

田?「幼馴染み?あぁ、大切な人ってこと?」

「もちろん、田噛だけじゃなくてこの場の全員もね」

田?「そういうのって、嫌い」



低く、鋭い、田噛の声に少し身体が硬直した。

でも一瞬のことで私はバールを握りしめる。



田?「じゃあさおねぇちゃん…ゲームしようよ」

斬「神影、乗るな」

田?「おにいさんは黙って。

いい?この奥に最後の扉があるの……

おねぇちゃん一人で入ってきて?」

「……」



無邪気に笑うその子に、私は溜め息をついた。

それは苛立ちからで…



「分かった…」

佐「神影ちゃん、罠だよ?」

「……ただし、私からも条件がある」



自分のものとは言えない、

それほどの低い声で言い放った。

佐疫と斬島はそんな私を驚いて見つめる。

平腹はまだ分けが分からないのか首を傾げていた。



「誰かを乗っ取るのをやめて、素で戦え」

田?「ふふっ勘がいいね、いいよ」



そう言ったあと、田噛が倒れ込んだ。

急いで駆け寄るとどうやらあの亡者は出て行ったようだ。



斬「一人か…神影、本当に行くのか?」

佐「万が一って事もあるよ?」

「大丈夫、私勝つ自信あるんだ」



二人にそう笑ってみせる。



平「ねぇねぇねぇねぇ!!!なんの話!!?」



と、いい感じの雰囲気をぶち壊すのは平腹。

私の首を締めたことは記憶に無し…。

まぁ…仕方ないか……



「とでも言うと思ったか!!!!」

平「痛ぇ!!!!」

「私の首を締めた罰だ!」

平「えっ!?ごめん!!?」



頭にハテナマークを浮かべながらも平腹は必死に謝る。

私はバールを握り締めながらギチギチと歯を食い縛った。

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ゆっきい - 田噛がイケメソすぎて涙出てきたお、、、、、 (2016年9月17日 9時) (レス) id: 0db5e774af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:燐音 | 作成日時:2015年7月4日 16時

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