賑やかすぎる私の日常 (ページ25)

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佐「さて、斬島と早く合流しなきゃね」

「そうだね」

今度は２人離れないように少し近い距離で歩く。

ただ、佐疫の外套の下にある銃が当たるから正直痛い。

佐「そう言えばピンク色のビーズ拾ったんだけど…」

「ほんと？…それ、くれないかな？」

佐「？別に構わないけど…はい」

先ほど拾ったガラスでできたビーズ。

それと同じもので、何かのパーツのようだった。

佐疫の手からそれを受け取る。

同時にまた、声が聞こえた。

〈いつもいつも、すまないね〉

＿そんなこと思ってないくせに…

〈君のおかげで＊＊が捗るんだ〉

＿知らない！私は何も知らない！！！

〈さぁ、大人しくするんだ〉

＿嫌だ！来るな！！

佐「神影ちゃん？大丈夫？」

先ほどの聞いた声だった。

それに聞き入っていると佐疫に名を呼ばれる。

「うん、大丈夫だよ…ここが２階かー」

気づくと既に２階へ上がっていて私は周りを見渡す。

ここからは病室になっているようだ。

佐「じゃあ探索しようか」

佐疫は私の前を歩く。

きっと気を使ってくれているんだと思う。

本当に優しいひとだ。

「ん？佐疫、地図だ」

佐「本当だね、病室は２０個ほどか…なかなか多いね」

「でも見る限り入れそうな病室は少なそうだよ」

私は廊下に続く病室を指差した。

その扉のほとんどが板で打ち付けられている。

佐「なんでこんなに打ち付けてあるんだろう？」

「まぁ何はともあれさっさと済ませよっか」

佐「そうだね…斬島も心配だし」

空いていた部屋は本当に少なく、

実際入れたのは104、204、304、404、504。

幸福の象徴、はたまた死の象徴とも呼べる

数字の”４”がすべてについていたのは少々不気味だった。

「手掛かりはなし、か」

佐「３階の病室も何も無かったね」

病室を調べていて成り行きで３階へ行ったが
何一つ手掛かりはない。

前々から拾い集めたビーズを５つ拾ったぐらいだし、

聞こえた声ももう聞こえなかった。