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夢主side



「…」



私が窓の月明かりを呆然と見つめていたとき。

不意に名前を呼ばれた。

その声は私を現実に引きずり戻す。



「来ないで!お願い、見ないで…っ!」



それが田噛だとわかっていた。

なのに分かっていて振り向いた。

そして咄嗟に顔を背け、咄嗟にも言葉を紡いだ。



田「…」



田噛は何も言わない。

それが怖くて、いやで、自然と涙が溢れる。



「お願い、田噛…見ないで…」



自分でも情けなくなるような震え声。

それでもこの目を見られるよりましだった。

なのに、田噛は近付いてくる。



「田噛!やだっ来ないで!来るな!!」



言葉が乱暴になる。

私は手で顔を覆って下を向いた。

見られたくない、見て欲しくない__。



田「…」



瞬間、暖かい温もりが私を包んだ。



「…えっ」



何が起こったのか分からず私は目を大きく見開いた。

そして、やっと分かる。

田噛に抱き締められているんだと。

それもキツく、強く、まるで離さないと言うかのように。



田「…その目、俺は何とも思ってねぇ」



そう呟かれる言葉。

ただの慰めの言葉、そんなのわかっているのに。



「…う、嘘」



思わずそう言った。

だって信じられないから。

この目を何とも思っていないなんて。



田「嘘じゃねぇ…だるいからさっさと仕事終わらせて帰るぞ」



その、言葉が嬉しくて、

その、温もりに安堵して、私は泣いた。

田噛にしがみついて、無様に泣いた。



「田噛、ありがとう…」



何度も言った。

この感謝を伝えたくて。



「…ありが、とう……!」



謳うように、言った。

そうでもしないと私の気が収まらないから。

田噛はもっとキツく抱き締めてくれた。

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ゆっきい - 田噛がイケメソすぎて涙出てきたお、、、、、 (2016年9月17日 9時) (レス) id: 0db5e774af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:燐音 | 作成日時:2015年7月4日 16時

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