2-5(ユエル) ページ17
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晩御飯を食べ終えたアリス達は、そう言えば、とアイシングクッキーの事を思い出した。名付けて、とあったソレ。名前は全員決まったのだ。名付けて、何をと思ったが、クッキーであるなら、食べられるはずだ。
｢これ、食べてみるか｣
｢そうだな｣
ハッター達は自分の名前を名乗りながら、自分似のクッキーを食べてみた。が、何も起きない。何となく、自分の一部に何かが馴染んだような気がしたが、気がするだけで何か変化が起きた訳では無い。
｢何もないな｣
｢クッキーの入っていた缶も空のままだし｣
｢すぐに効果が出るものではなかったのかもしれないわ｣
｢確かに、その可能性はあると思い……う｣
まだ慣れず、敬語が取りきれないチェシャにクスリと笑みを零しながらも、とりあえず明日になって変化が無ければまた考えよう、という話になり、今日のところはお風呂に入って眠る事になった。
明日は、家具を買いに行かねばならないのだ。恐らくだが、体力もそれなりにいるだろう。まだ、現実世界2日目のハッター達だ。早めに休むに越したことはない。
ハッター達は、順番にお風呂に入ると、それぞれの部屋で眠るのだった。
ちなみに、チェシャはまだ熱いお湯が苦手で、慣れるまで時間がかかり、ローズやハッターは寧ろ長風呂をしたりしていて、スーリとマーチはキャッキャウフフと笑い声をあげながら、微笑ましく楽しそうに入っていたそうな。
それから、リカがサッとシャワーだけで済ましたりして出てきたのに対し、ハッター達が驚いたりしたのは割愛しておく。理由を聞けば、どうやらハッター達の中では女＝お風呂は長め、という認識があったようだ。
その認識は間違いではないが、最近は女でもシャワーでサッと済ます事もあるのだと教わり、驚いていた。
その驚きようを見たアリスが、自分も時間の無い時や、サッと済ましたい時はシャワーのみであると告げると、これまたハッター達は驚いていた。そんな事もあるのか、と。
聞くところによると、
(家具かぁ……クローゼットかタンスと、勉強机と、あと本棚とかいる人はいるよね……)
アリスはお布団に入り、眠気が来るまでの間、明日のことを考えるのだった。
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作者名：ユエル×日向なつ x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年7月22日 15時
