【名前固定オリジナル】白黒アリス～黒の後悔は現実世界に溺れる～上 (ページ13)

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2-1(ユエル) ページ13

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あれから色々と合ったものの、時間にして20分ほど歩いて、アリス達は無事、ショッピングモールへと到着した。
とりあえず、目的の服を買うため、ユニ〇ロへ向かう。が、それまでに沢山の人がごった返していること、色んなお店があることなどがあり、何だかんだと寄り道しながらになった。

特に、スリーピーとマーチは目を輝かせている。ローズやハッターも子ども達のことを見つつも、キョロキョロと視線を泳がせている。チェシャも何だかんだとキョロキョロしていたが、ローズ達全員が見える位置に陣取っているあたり、彼らしいなぁ、とアリスは思う。

(知識として知ってても、実際に行くのは初めてだし、チェシャも今日くらい、少し気を抜いたらいいのに)

そんな事を考えながらもアリスはチラチラと皆がいるかを確認しながら、進んでいく。そうして、目的の服屋に到着し、時間を決めて少し自由に服を選ぶことにした。
アリスも久々の服屋で、テンションは上がっている。安いものがあれば、購入したい。

と、そんなこんなで30分ほどで集合し、何を買うか見せあったのだが。

どうやったら無地で無難なものが多いこの服屋の中から、奇抜な物(深緑のパーカーにワインレッドのスウェットのセット)を選んでいたハッター。
シンプルなもの(フレアスカートやチュニック等)を選んでいるはずなのに、赤系のものを選び過ぎて目が痛いことになっているローズ。

頭を抱えながら、チェシャのカゴを見るアリス。彼は、選ぶ服が黒系な事を除けば、割と普通だった。薄手の長袖上着に、サルエルパンツだ。聞けば、ぴっちりしていたり、硬いものは苦手で、余裕のある、ダボダボしている方が好みなのだとか。

そして、1番大丈夫なのが、マーチとスリーピーだった。
マーチは半袖Tシャツに7分丈のズボン。長袖の上着と普通のズボンもある。
スリーピーは長袖シャツの上にタンクトップタイプのワンピースがあるものと、チュニックとズボン。

｢ねぇ、どうしてマーチ達の方が問題ないの？ハッター達、本当にこの世界の事、知識として頭に入ってるよね！？｣
｢あぁ、ちゃんと入ってるぞ？何がダメなんだ？｣
｢この色ダメだったかしら？｣

思わずそう零したが、悪くないと思う。だって、誰が想像できたたろうか。ほぼ無地のシンプルなものを扱っている服屋で、奇抜な組み合わせが出来るなどと。
そして、その言葉を聞いてなお、おかしいと理解出来て居ない彼らに、アリスはもう一度ため息をついたのだった。