もしも烏野一年が三年生になったら

もしも１０ ページ12

side:霧柳誠

あれからは結構順調に進んだ。

そして、土曜日3対3当日。

山｢霧柳、椎名この二人が今日の相手だよ。｣

と紹介された二人は……デカい……

中｢中島裕人(なかじまひろと)だ！よろしくな！！｣

何か明るくていい人そう。

神｢神崎澪(かんざきみお)…｣

逆に暗い！？

中｢すまない！！こいつコミュ障なんだ！！｣

神｢うるさい。黙って。｣

中｢ハハハッ！そんなに怒るな！試合は楽しんでなんぼだろう！！｣

神｢まだ試合始まってないよ。｣

霧｢俺、霧柳誠！！よろしく！｣

中｢おおっ！元気だな！仲良くなれそうだ！！｣

椎｢椎名悠哉。今は敵だろ｣

中｢そうだな！全力で行くぞ！｣

椎｢……(ﾌﾟｲｯ)｣

山｢…さて、中島と神崎の方には戸山が入ってもらうから。｣

戸｢はい｣

泉｢山口さん、絶対わざとだ…(ﾎﾞｿｯ)｣

ﾎﾞｿｯと言ったけど……わざと？

山｢まぁ、文句はあるだろうけど、早速やろうか。｣

泉｢……ッ！(汗)｣

……バレてる……








＿＿＿いや、やばい。

今、相手12でこっちは9だ

たかが3点差、されど3点差。

まだ大丈夫だけど……

椎｢ﾁｯ｣

泉｢椎名 焦らないで大丈夫だよ☆｣

椎｢分かってますけど｣

雰囲気悪っ！！なんでこうなるだ？

神｢やっぱり、変わってないね。｣

？変わってない？

椎｢！｣

神｢あの時、何のために裕人がアンタを殴ったと思ってるの？｣

霧｢殴った……？｣

神｢そうだよ。そこの馬鹿な『冷血の王者』のためにね｣

中｢いやいや、澪！！今言うことじゃ｣

神｢裕人は黙って。｣

中｢えー……｣

椎｢……あの時のことは……俺が間違ってたと思う｣

神｢ふーん？そう言ってる割には変わってないよね？変わってるならともかく、変わってないのにそう言われてもさ、苛つくだけなんだけど？｣

……つまり……同じ中学だったのか。

椎｢あの時、『お前のトスを打つくらいならバレー辞める』って殴られたとき…俺はそう言われるほどやらかしてたんだって気づいた。本当にゴメン。｣

神｢裕人って、人の傷つくことするの嫌いなんだよね。それを曲げてまでアンタを殴った。なのに何？この体たらく。呆れたよ。｣

うーん……これ、俺どうするべき？

しかも、言っていい？

今こう言ってるじゃん。つまり、俺とこいつが大会でやり合った時も“コレ”だったってわけでしょ？

俺達、そのチームにボロクソに負かされたんだけど？

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