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◇
『きりやん。申し訳ないんだけど、今日私はHRが終わったらダッシュで帰ろうと思う。だから、』
「はいはい。むなしい報告待ってるから、頑張って帰りな」
『失礼な、』
きりやんに悪態を吐こうと思ったら、先生が教室に入ってきた。きっとHRだろう。
今日はテストだったため午前中で授業が終わる。
テストはやってる時以外最高だな、と思ったその瞬間、ぶー、と携帯が振動した。
それがなかむ君からの返信な気がして、私の鼓動はさらに速まった。
◇
「はい、じゃあさようならー」
先生がそう言った瞬間、私は鞄を乱暴に掴み、前髪が崩れるのも構わず全力疾走で教室を出た。
早く帰ろう……！！
途中で信号に捕まる。そこでなかむ君からの返信が来ているかを確認するため、スマホを取り出す。
……なんかRTAみたいなことやってんな、私。
〈わかった〜！ Aの家言って作っとくわ〉
〈(パンダが「まかせろ！」と言っているスタンプ)〉
え、なにそれ可愛すぎんか？
スタンプとか初めて送られたんだけど……！
私が悶えている隙に、信号が青になる。私は急いで走り出し、家まで一直線に走った。
『はー、着いた……！』
急いで鞄から家の鍵を取り出し、空ける。
『た、ただいま……！』
上京して以降一人暮らしになってから、言うことのなかったセリフを久しぶりに吐く。
……だけど、シーン、と家の中は静まり返っている。
え。何、私の早とちり？
ずーんと重いものが肩にのしかかる。
まぁ、そうか、そうだよね、そんなことってありえないよね、絶対____
そう思った瞬間、タタタタと誰かが2階で小走りをする音がした。
「あ、A！ おかえり〜！」
え、と思って上を向くと、私の愛しの人が、満面の笑みで階段の上から顔を覗かせた。
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Alice(プロフ) - ラべシワさん» コメントありがとうございます。応援していただけてすごく嬉しいです！ 更新少し滞ってしまい申し訳ないです。頑張るので、これからもご愛読いただければ幸いです！ (1月16日 6時) (
レス) id: 3921b98651 (このIDを非表示/違反報告)
ラべシワ - 推しが画面から出てくるなんて幸せです。投稿頑張って下さい。応援しています。 (1月15日 22時) (レス) @page16 id: 8585bd908d (このIDを非表示/違反報告)
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