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全然大丈夫、と力無くいったところで、ちょうどなかむ君が教室からでてきた。


「なかむ君、ごめん……! 彼女さんじゃなかった、本当に、がちでごめんね……」


なかむ君にも、女の子が謝る。ちらりとなかむ君はこっちを見たあと、女の子に向き合った。

そして、言う。何でもないことのように。


「全然大丈夫、気にしないで。
 ____確かに、似てるかもね。彼女と」


わんちゃんドッペルゲンガーかも、会わせないようにしないと。

そんな風に、冗談を言ってのける。彼女がいるって、否定、しなかった。

頭を石で叩かれたような衝撃が、体に巡った。

そして、思う。

ああ、本当に好きなんだ。私は、なかむ君のことが。自分が思っているより、遥かに強く。

ゲームの中のなかむ君に対する、叶わない恋。

それも辛いけど、リアルって、本当にきつい。

届きそうだ。手を伸ばせば。近い、近いからこそ、こんなにも辛くて苦しい。

知らなかった感情だ。知りたくなかった感情だ。

こんなにも美しくてかわいくてかっこいい彼は、一体、どんな娘に恋い焦がれているんだろう。

頭がぼうっとする。


「来てくれたんだ!」


にこにこと嬉しそうななかむ君に、私はなんて声をかけたらいいのかわからない。

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作品ジャンル:恋愛
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Alice(プロフ) - ラべシワさん» コメントありがとうございます。応援していただけてすごく嬉しいです! 更新少し滞ってしまい申し訳ないです。頑張るので、これからもご愛読いただければ幸いです! (1月16日 6時) (レス) id: 3921b98651 (このIDを非表示/違反報告)
ラべシワ - 推しが画面から出てくるなんて幸せです。投稿頑張って下さい。応援しています。 (1月15日 22時) (レス) @page16 id: 8585bd908d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Alice | 作者ホームページ:×  
作成日時:2024年1月8日 21時

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