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テスト返し当日、今日は男バレ部員たちにとって勝負の日である。
今更どう足掻こうが神に祈ろうが結果が変わることは無いのだが。当人たちにとってそこはあまり重要では無い。
担任の一声をきっかけにザワつく教室。
鬼気迫る表情の男たちが四名、それぞれの教室で覚悟を決めていた。あと若干一名。
うわ〜、ほかの教科は行けた思っとるけど数学は、数学だけはあかん。
縁下が丁寧に教えてくれたのに…！
どうか…どうか…！
｢井上ー！｣
｢ハイ！｣
場面は変わり某日、東京郊外某所。
茹だるような太陽の下。
バスでの長旅を終えた、烏野高校男子排球部の部員たちは各々が体を伸ばしたり眠そうにしていた。
普段から体を動かしてはいるが、長旅というのは普段とは違う体力を消耗するようだった。
だが、その中でも態度の変わらない者はいるようで。
｢オオッ、あれはっあれはもしや、スカイツリー！！？｣
二年のアホ二人、田中と西谷。
そして普段であればその二人にキレの良いツッコミをかましている井上が、ただの鉄塔に目を輝かせていた。
危惧していた数学はテキトーに記入した選択肢と証明の部分得点に救われギリギリではあったが今回の遠征に行くことが出来た。
｢いや、あれは普通の鉄塔だね｣
音駒の海に冷静に訂正され、黒尾は汚く笑っていた。
｢……ていうかオイ、なんか人足んなくねーか｣
｢実は……｣
黒尾の当然の疑問に澤村は微妙な顔をしながら、今はいない二人の事の次第を話す。
今期のテスト遠征のために皆が一生懸命勉強をしたのだが、影山は山がハズレ、日向は解答欄がズレていたためギリギリ赤点となってしまったのだ。
｢え、じゃああの超人コンビ今頃補習受けてんの｣
｢ああ、まぁでも｣
｢うおおおおおお！！？｣
突然の雄叫びに二人が顔を向けると、音駒のアホ基、山本猛虎が地面に跪き天を見上げていた。
｢じょっ、じょっ、女子が三人になっとる……！！！キレイ系とカワイイ系……！｣
｢見たか虎よ…これが烏野の本気なのです｣
｢くっ、眩しい……！｣
最早これは恒例行事らしく、最大級にアホなこの二人を気にとめる者は誰もいない。
ただ、烏野高校男子バレー部新人マネ二人はこの奇行を見たのは今日が初めてであった。
坊主と金髪モヒカンが、女子に感動し咽び泣いている姿を見て、(こいつには近寄らんどこ)と決意を固めたのをアホ二人は知る由もなかった。
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ペネロッペ(プロフ) - か み さ く し ゃ さ ま だ (2023年3月2日 20時) (
レス) id: 5cbdc4cebc (このIDを非表示/違反報告)
めろ(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！続き楽しみにしてます！！あと、原作には無いので無理かもですが長期合宿に稲荷崎も参加してほしいなぁ〜って思ったりしました！ (2021年4月14日 1時) (レス) id: f29c00fb3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜咲くちゃん | 作成日時：2020年5月19日 12時
