[約束のネバーランド]転生した世界は大人になれない世界 vol.3

8章 協定を結ぶ監視官と食用児:8 ページ9

シスター「それらさえ、手に入れれば脱走しなくても生き延びることはできるのよ。女の子はね…でも、やめた方がいい」

そうしてシスターは自分の心臓の上あたりにあった縫い傷を見せる…

シスター「二度と敷地の外へ出られない体になる…あなたはこの仕組みも知ってるの？」

…ママ候補になるにあたって、ハウスの外へ出ないように心臓にある仕組みを施す…

それは、心臓にチップをつけ、ハウスの外へ出てしまったらそのチップから電気が流れ心臓が止まるという仕組み…

そしてまた、何らかの要因で本人の心臓が止まると本部に通報される送信機ともなってる…けど、ここまで説明すると…なんで知ってる、と言われても後がめんどくさいので、それは言わない…

それによく考えたらシスターの後ろをとれても殺すことは出来ない…できて気絶させるまでかな

A「いえ、そこまでは…」

そうして、シスターはまた私が先程思い出していたチップについてを説明する…

ノーマン(…やはり飼育監は殺せないということか)

シスター「私は農園でしか生きられない。だから、その中で一番イイ暮らしがしたいのよ。ママとして偽りでも人間の暮らしを、小さな箱庭のあたたかな家庭の可愛い子供達の可愛い愛情に囲まれて母になりたいの」

…完全なる私利私欲…決して私たちのためではない…

シスター「そのためには今の母親が邪魔なのよ…排除したい。あなた達が逃げればイザベラが罪に問われる。排除がかなうわ！！」

でも、その場合、シスターも罪に問われないか…？

シスター「私は邪魔をしない。逃げなさい。それが私の利益になる」

ギルダ「出荷…しないの？標的を」

シスター「しないわ！…協力しましょう！敵は母、イザベラ」

違う…しないんじゃない……

シスター「共に追い墜としましょう」

エマ「……」

できないんだ

私がそう考えて少しニヤッとしてるとノーマンも同じような顔をしてる…

多分、ノーマンも考えが同じなんだろう…

ノーマン(証拠がないから突き出せない…権限がない)

ママにもわたしより信用されていないのはここ数日で目に見えてる…

ということは、鬼達にもママより圧倒的に信用なんてされてないはす…

ノーマン(だから近づくしかないんだ…標的に)

シスター(──そう、近づいて"証拠"をゲット…そしてイザベラもろともこのムカつくガキ共総出荷！！その上でママになる。それが本当の目的よ)

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