[約束のネバーランド]転生した世界は大人になれない世界 vol.3

9章 告げられたくない話:8 ページ27

ドン「〜〜〜〜っ」

レイ「悪ぃ！！」

ドアを蹴飛ばすと同時に、ギリギリドンは避けれたようだ…

ドン「それよりレイ！！」

レイ「そうだ！」

俺とドンはママを止めるため外へ飛び出す…

ﾊﾞﾝｯ！！

ギルダ「あっ」

ドン「ギルダ！来い！！」

ギルダ「えっ…下見中止！？エマたち止めるの！？」

ドン「下見強行だ！！ママを止めるぞ！！」

ギルダ「！？ママ！？？」

そうして俺たち3人は森へ向かって走る…

間に合え…

これからも(･)、制御する

つまり、ママはまだ満期出荷を諦めていない。「即出荷」はない！！

──でも…──事情！？

とにかく、もうあの前提は通用しない…

下見を止めても意味が無い…

……いや、この先に待つのは直接支配！
今を逃せば、もう二度と下見のチャンスは無い！！

ママに阻まれる前に何が何でも下見させなければ…！！

気づけエマ！ノーマン！！ママに構わず下見を続行しろ！！

Side Ray 〜END〜

一方、下見をするため塀に向かうエマとノーマンは…

Side Norman

エマと走ってもう塀は目の前…

ｻﾞｯ…

そこにはなぜかママがいた…

エマ「ママ…？どうしたの？」

取り敢えず平然を装う…

どういうことだ？

Aは？

レイは？

ドンは？

ギルダは？

何故ママがここに──考えろ、この状況…一体何が起こっている！？

ﾊﾟﾁﾝ

ママは持っていたコンパクトを閉じて微笑む

目的はなんだ！？何しに来た…

──まさか、即出荷！？

緊張が走るなか…言葉を発したのはママだった

ママ「10年…」

エマ「えっ」

ママ「10年一緒に暮らしたけれど、お芝居抜きでお話するのはこれが初めてね」

エマ/ノーマン「…？」

ママ「初めましてエマ、初めましてノーマン…フフフ…ウフフフ…」

ママは笑い出す…

ママ「ほら、あなた達も楽にして。大丈夫よ…私達だけ、周りには誰もいない。何も知らないイイ子のフリなんてしなくていいの…今ここでは、ただの飼育監と食用児」

ﾄﾞｸﾝ…

ママ「でも、誤解しないでね？私はあなた達を愛している。大好きなの本当に…我が子のように愛しているわ。だからこそ諦めてほしくてここへ来たのよ」

諦める…？

ノーマン「……何を？」

脱走？

命？

大人になること？

何を諦めるのか、僕の脳内はそれで埋め尽くされている…

そんな中、ママは次の言葉を発する…

ママ「抗うことを」

9章 告げられたくない話:9→←9章 告げられたくない話:7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す