比翼の鳥 (ページ23)

今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:6,361 hit

◯ ページ23

貴方side

「流石に相手はAのこと気になってるでしょ」

『やっぱりそうなのかな‥』

適当に選んだカフェに入ってゆっくりと流れるBGMを聞き流しつつも、高校生からの男友達に相談していることはもちろんこの間のことで。

「その‥牧？っていう人、どんな人なの？かっこいい？」

『か、かっこいい！？』

「うん、写真とかないの？」

恐る恐ると彼のアカウントの写真を見せてみると、

「何この人‥めっっっちゃイケメンじゃん！どうした？Aがこんな人と仲良くなるなんて」

『ばか、そんな言い方しないでよ。私だってイケメンと友達ぐらいなれますよーだ！』

「ふーん、俺のことイケメンって思ってくれてるんだ？」

後ろをギギギ‥と小刻みに動かすと、話題の焦点に当たっていた張本人がそこにいた。

『牧‥くん』

「ふふ、嬉しいこと聞けちゃったな〜！ねぇ、進太郎？」

『え、なんで牧くんが進ちゃんのこと知ってるの？』

「俺の同じバンドのギターなの。ほら、前に言ったでしょ？」

そういえば私と同じくらいの年齢のギタリストがいるとかなんとかを言われたような気がする。

「Aちゃん、今日はいつもに増して可愛いね。髪とか服とか‥」

ぶわっと心が絶え間なく言葉で温められる。おかげさまで顔が熱くなったところに頬に手を添えられ

「なんでそんなに顔赤くなってんの？」

『え、え、あの‥』

「牧さん、その辺にしといてくださいよ」

待って、なんでこんなに急に距離縮まってんの！？ええい、こうなったら

『っ、買い物はまた今度にするから、今日はもう帰る！じゃあね、ふたりとも』

べしん、とお金を置きすぐさま店を出る。今だけは冷たい風が吹いてほしい。

ーーー

コンビニエンスラブ

ときめき見開きの恋だよ

コンビニエンスラブ

本気にしてマイラブ