[△] お兄さんと私。

Night view_Yoohei ページ9

「このラメの色かわいいね…」

『良いですよね！最近メイク用品かわいいのばっかで困っちゃいます！』

「ふふっ、」

私が夜景を見たいという我儘を言ったらOKを貰ったので準備中…
時刻は午後6時。冬だからもう外はほぼ真っ暗。

お化粧中もどこら辺に見に行きたいかなどを聞いてくれて
今日は楽しくなるだろうなとワクワクしてきた。
ちなみに今日の狙いは汐留、お台場辺りで、The東京って感じの所。

「女の子って大変だなー。」

『洋平さんはきっと女性になってもすっぴんで出歩けますよ笑』

「いや！ちゃんとメイクはすると思うなぁ。」

『いや、出歩けるか出歩けないかの問題ですから！』

「それは否めないかもな…」

『えっ、』

「冗談だよ笑」

楽しくお喋りをしていればいつの間にかメイク完了。
お気に入りのコートを着て、洋平さんに買ってもらったショルダーバックを肩にかけて家を出る。

「さみーな…」

『そうですね…』

「早く車行こ、」

『はいっ！』

少し急ぎめで下に降りて、駐車場に着いたら車へ向かう。
ドアを開けて助手席に乗り込んだら洋平さんがエンジンをかけた。
すぐに暖房を付けて、暖かい空気が出るところに手を当てる。

『あったかい…』

「さあお嬢さん、安全運転でお運びします。」

『あー、ありがとうございます。』



出発してからちょっとで綺麗なビルが見えてきた。

『わーもう綺麗。』

「いいねー。」

街の明るい光に照らされる洋平さんの横顔もすっごく綺麗。
特にぼこっと出ている喉仏のシルエット…

「ほら、俺ばっか見てないで夜景見なさい。」

『あっ、すみません、』

「そんな視線送られたら照れるし事故っちゃいそ…」

『それは危ないですね…はい、夜景見ます。』

「素直でかわいいよなーほんと。」

お目当ての汐留、新橋ら辺に来た。
上品な建物がぞろぞろと並ぶ。
車で走る上にはゆりかもめの路線。

「なんで夜景好きなのー？」

『えー…』

私は元々夜景が好きで、好きな理由を改めて考えると難しすぎる。


スカイツリーからの景色の様なキラキラしたものや、
上にあったゆりかもめのようなビルの間を走り抜けていくもの、
もっとコアになっていけば工事現場の白い光に照らされるクレーン…

選び抜けなくてこれらを全部説明した。




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