[△] お兄さんと私。

Kiss me._Yoohei ページ7

夕暮れが綺麗な五時。
ふとバンドDVDが観たくなった。
せっかくなら洋平と観たいな。

『バンドDVD観よーよ。』

「え、、別にいいけど。」

『やったー！』

了承を得て、二人でソファに座る。
何観る？、と聞いたらなんでもいいよ、と言われたので
ドロスの次に好きなユニゾンにした。

「ユニゾンってAっぽいなー。」

『え、すごい！言ってなかったけどユニゾン結構好きなんだよね！』

「DVDなんか買ってたっけ？」

『隠しといた。』

「なんでよー！」

『何となく。』

ケースを開けて、プレイヤーに乗せるとお利口さんに飲み込んだ。
DVDが再生されて、ライブスタート。

「変わんないよなーこの三人。」

『ですよね。』


響くハイトーンボイス、綺麗な二人のコーラス、暴れるベース。
ドロスとは結構違うライブで魅入ってしまう。

いやぁ…しかし斎藤くんかっこいい…

それが無意識に言葉に出ていたらしい。

「え？今なんて言った？」

猫を撫でながらつまんなそうだった洋平が少し怒ったような声色で言う。

『え…なんも言ってないけど？』

「今斎藤くんかっこいいって…」

『え？声に出てた？』

「ばっちり…」

『まじか！かっこよすぎてつい出ちゃった笑
って、ちょっと！』

洋平がリモコンを手に取り、テレビの電源ごと切られてしまった。
すると、視界が反転して、押し倒されたことに気づく。

「今は俺だけ考えて？」

『っや、ん、んんっ、』

上から何回も角度を変えて唇が重ねられた。
少し開いている唇に、舌が滑り込んできた。

「んー俺がしても面白くないね、Aがして？」

『え、』

「ほら、俺のここにちゅってするだけ。」

『やだ…』

急かすかのように唇を尖らせる。
やらなきゃいけないのか、と悟りを開いて体を起こす。

肩に手をそっと置いたら洋平は目を閉じた。
顔をゆっくり近付けて、唇を重ねる。
一瞬だけだと思っていたら、後頭部をがっちりホールドされた。
まずいと思った時にはもう遅くて、そのまままた深いキスへ。

『はぁ、はぁっ、ようへ、長い…』

「これだけで満足したと思った？」

『…っへ？』



「なーんてね。ごめんね、あまりにも羨ましかったから。」

『…もう…続き、見ていい？』

「いいよ、一緒に見よ。」





ｰendｰ


(ヒロもこんくらい動いたら面白そう。)

(常時湯切り状態ですね笑)

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