アルコール中毒2【名探偵コナン】

48 ページ14

スマホを見るとやはり、彼からのメッセージだった。

画面には“表門で待っている。”の一言。

遊園地の帰り件から何故か安室透に好かれた私は、こうして度々、安室さんに飲みに誘われる機会があった。

公安は暇なのか？なんて一応気にもなるが、あまり深入りしないでおこう。側から見れば赤井さん側に付いている感じだし。

そういえば、学校帰りにそのまま飲みに誘われるって、今回が初めてでは？

となると彼のグッドベビーフェイスが…


「キャアアアア！！！！」


表門には人だかり。黄色い声。

わあ。思った通り。

白い愛車のRX-7を乗りこなし、サラサラのブロンドヘアに高身長で顔もよしとなれば、こうなる事くらい想像出来たはずだ。

最近イケメンに囲まれる機会が多かったから、感覚バグってた。

この女軍団をどう切り抜けようか考えていると、安室さんは私に気づいたのか、女の子たちに何やら話して、その場を切り抜け、こちらに向かって歩いてくる。

私も軽く手をあげる。


「…い！ま…って…！」


なぜか先程さよならしたはずの太一の声まで聞こえてくる。


「おい！ゼロ！！！聞いてんのかよ！！」


ぐいっと進行方向とは逆に手を引っ張られる。

何事かと思い振り返ると、そこにはやはり太一がいた。


「これ、忘れてっぞ。」


差し出されたのはさっきまで使っていた教科書。

机の上に置いてきてしまったのだろう。


「あ、ごめん。ありがとう。」





「…Aさん？」


あっやべっ。

49→←47

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す