顕嵐くんの秘密。 ページ5
あの日からモヤモヤが取れなくて、私は顕嵐くんに何か嫌われるようなことをしてしまったのかなってそればっかり考えるようになった。
ボーッと考えながら趣味のカメラで写真を撮りに出かけると見覚えのある綺麗な人がいた。
A:顕嵐くん…
顕嵐くんは、こっちに気づいていなくてある建物に入って行った。
なんかすごいでかい建物なんですけど…ここって会社？
まだ高校生なのに会社？
頭の中ではてなが、いっぱいになってそこの会社の看板を見てみると…大手の事務所だった。
え！？
あの有名な…！？待って待ってどういうことだ？？
急いでスマホを取り出して”阿部顕嵐”と検索してみると
A:え…
阿部:何してんの？
A:うわっ！びっくりした！！
阿部:シーっ、声でかすぎ。
A:あ、ごめんね
阿部:そんなひそひそ声じゃなくていいから笑
A:え！？笑った！顕嵐くんが笑った！！
阿部:は？
A:私初めて見た！笑顔も素敵です！好き！
阿部:うるさいんだけど、あとここ目立つからちょっとついてきて。
A:あ、はい。
付いていくと人気のない小さい神社が出てきて2人で腰掛けた。
A:ちょっと飲み物買ってくる！！
阿部:うん
A:はい！これは顕嵐くんに！
阿部:これ…
A:あ、いつも飲んでるよね？
阿部:気持ち悪い…
A:私は顕嵐くんのオタクだから！
阿部:事務所入ってるの知らなかったくせに。
A:それは、そうだね…笑
学校での顕嵐くんしか見たことなかったからびっくりしたけど…でもイケメンだもん！当たり前だよね。笑
阿部:まぁね。
A:あのさ…ひとつ聞いてもいい？？
阿部:何？
A:私さ顕嵐くんに嫌われるようなことしたかな？
阿部:嫌われること？
A:ほら、前にさムカつくって。顕嵐くんが他の人にそういうこと言ってるの聞いたことなかったからさ？
阿部:俺があんたのこと見てムカつくのはそういうとこ。
A:と言いますと…？
阿部:学校では周りに合わせてヘラヘラしてるし、かと思えば図々しく人に好きとか綺麗とか言ってくるし訳わかんない。
A:…確かに。
阿部:俺、あんた見てるとなぜかイライラすんだよ。
A:それはごめんね。
阿部:謝ることじゃないけど。
こう言われて、謝ることしか出来なかった。
私の初恋幸先悪すぎる…。
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作者名：芭胡 | 作成日時：2022年2月10日 5時
