傷跡 【川村壱馬】

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・○○ side





『あの…この間はごめんなさい』

壱馬「えっ？」

『その、失礼…でしたよね。芸能人の方に分からないっていうのは…』




陸さんや翔吾さんは全く気にしてないって言ってくれてたけど、



2人ももしかしたら嫌な気持ちになっていたかもしれない。




壱馬「いや、全然気にしてないですよ？逆にすいません。気遣わせてしまって…」




でも、返ってきたのは想像していた言葉とは違っていて




壱馬「すいません俺、めちゃくちゃ人見知りで…職業柄女性とあまり関わらないようにしてるのもあって、どう接していいか分かんなくて…」

『そう、だったんですか…』




川村さんに嫌な思いさせてなくて安心したのと同時に


人見知りなのに1人でわざわざ来てくれたんだ…って分かって


嬉しくなった。





壱馬「…あの、オムライス食べて行ってもいいですか？」

『へっ？』

壱馬「この間食べたオムライスが忘れられなくて…」

『ふふっ、当店イチオシですから。カウンターで大丈夫ですか？』

壱馬「はい、ありがとうございます」




少し話してみて、



クールであまり笑わない人なのかなって思ってたけど



仕事のことを考えてプライベートでも行動出来る素敵な人なんだなって分かった。





壱馬「じゃあ、また来ます」

『はい、お待ちしてます』




時々話し掛けてくれて、お話も出来て。



その時間が楽しくて。




川村さんの”また来ます”が社交辞令じゃないといいなぁなんて



なぜか思ってしまった。

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