傷跡 【川村壱馬】

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・○○ side





壱馬「○○〜？○○？」

『っ、うわっ、！？壱馬くん…』

壱馬「大丈夫？ボーッとしてたけど。」

『え、ごめん…ちょっと考え事してて……』





壱馬くんと出会った頃のこと考えてた。



そう言ったらなんて言うかな…？



壱馬くんはあの頃の話をするのを嫌がる。



あの時の俺は○○のことを第一に考えられてないからって。



あの時のことがあったから今があるのに。




壱馬くんにそう言われる度に…感じるんだよ。




壱馬くんはまだ、"過去"に出来てないんだって。






結果的にあの告白に壱馬くんが折れて、お付き合い(仮)を始めた私たち。



その１ヶ月後くらいに壱馬くんが



"こんな奴の隣にずっと居ってくれてありがとう。"

"これからは俺が○○のこと支えるから"



って、言ってくれて。



その時は(仮)が取れたのかな…って嬉しかった。




でも、




でもね？




気づいてる？壱馬くん。





毎回毎回、笑って誤魔化したりして。





私ね、壱馬くんに、




たったの1回も





『壱馬くーん、』

壱馬「ん？どした？」

『ふふっ、好き』

壱馬「なんやねん急に笑」

『壱馬くんは？』

壱馬「分かりきったこと聞くなや笑」





好きって、言ってもらったこと……ないんだよ？

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