傷跡 【長谷川慎】

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・慎 side



”Aさん、彼氏居ないらしいよ”



慎「…………………はい？」



突然、樹さんから連絡がきたと思えば……え？



”絶賛募集中ではないらしいけど”



慎「んん？」




追加できた連絡がより俺の思考を混乱させた。




彼氏はいない。でも募集はしてない。



つまり、恋愛する気が…ない？って、こと？




結婚が無くなったって話と関係あるのかな…



って、まじで最近の俺このことしか考えてねぇじゃん…



陸「まこっちゃん〜今から陣くんと飯行くけど行く〜？」

慎「行きます！」

陸「おぉ、笑 分かった笑」



とりあえず気分転換に誰かと飯でもって思ってたところに、陸さんがナイスタイミングで声掛けてくれた。



そのせいでめちゃくちゃ食い気味に返事して陸さんに笑われたし…


恥ずっ、




陸「こないださ〜」



って、行きも着いてからも何気ない話を沢山してくれる2人のおかげで、○○さんのことを考えなくて済んだ。


いや、こう思ってる時点で考えてるのか。


あー、まじでめんどくさ、おれ。




慎「ちょっと、トイレ行ってきます」

陸「ん〜」



いい感じに2人とも酔ってきてて、そろそろお開きかな…なんて思いながら個室を出た時に



嫌でも聞こえてしまった会話。



「いやぁ〜こないだのお前カッコ良かったな」

「○○のあの顔みた？俺に助けられてときめいてたわ〜」

「まだ未練あんじゃね？笑」



トイレの前でそんな大声で話すなよ…



そいつらが言う○○さん、は俺の知ってる○○さんだろう。



だって、話してる2人の1人はあのパーティーで○○さんのこと助けてた奴だし



サラッとやってのけて、カッコイイなって思ってたけど。



めちゃくちゃ性格悪いじゃん。



なのに俺より○○さんと親しい関係とか…



まじで有り得ねぇ…

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