傷跡 【長谷川慎】

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・○○ side



『…ん……、………？』



目が覚めて、視界に入ったのは見慣れた天井。


ベッドから起き上がると



『頭いた……』



お久しぶりの二日酔いの頭痛が。



必死に記憶を辿って、思い出してしまった。



”○○さんが泣きたい時、絶対1人にしません”



昨日はお酒の勢いで全部話しちゃったな……



『やらかした』



年下の男子に良からぬ醜態を晒してしまった、、



『………！』



慎：二日酔い大丈夫ですか？

：ほんとにいつでも呼んでくださいね？



『…忘れてないじゃん、』



忘れるって言ったじゃん、とか可愛くないことを思って、


覚えてるじゃん。ってこれまた可愛くないことを送ってしまった。


せっかく、心配して連絡くれたのに………



慎：ごめんなさい、すぐ忘れますね？笑



でも、どんなに可愛くないこと言っても、慎くんは優しく返してくれる。



その優しさにわたしは救われてるんだって、気づいちゃったんだ。



結婚の話が白紙になった時から、どこかで男性とは距離を置いていた。



でも彼だけは…慎くんだけは、



その壁をいとも簡単に乗り越えて私の心に入ってきた。



その理由はきっと………



慎：また、ご飯行きたいです




『…っ、！！』




”弟”みたいな存在だから。



うん。そういうことだ。





『やばっ、遅刻する、っ！』





そうじゃないと、ダメだよ。




絶対に。

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