傷跡 【長谷川慎】

番外編 ページ46

・壱馬 side



樹「壱馬さん、何してんすか」

壱馬「何してんやろ……」



絶対本心じゃないやろ…って思ったからって


人の告白に他人が突っ込んでって、


とんだお節介すぎるやろ……



壱馬「嫌われたかもしれん」

樹「自業自得です」



冷たっ、！

はぁ、マジで…ほんまに…



樹「そんなため息つかないで下さいよ。酒が不味くなります」



いや、冷たい通り越して尖ってるわ。


なんかこう、刺さる。樹の言葉が。



壱馬「なんで止めてくれなかったん、」

樹「いや、知らないっすよ俺のせいにしないでください」

壱馬「ほんま生意気やなぁ、」

樹「まぁでも、かっこよかったですよ」

壱馬「え？」

樹「その、はい。言ってたこと、間違ってないと思いますし、かっこよかったです」

壱馬「お前ほんま可愛いやつやな」

樹「気持ち悪いです」

壱馬「やっぱ可愛ないわ」



これがみんなよく言ってる”ツンデレ”か。


なるほど。



樹「ん？おっ、壱馬さん！見てください」



急に樹が大きな声を出したと思ったら


近すぎる距離で見せられた俺のスマホ。


いや、なに勝手に見てんだ。



”上手くいきました。ありがとうございます”



壱馬「え！？マジか！！！」



そしたら、慎から上手くいったって連絡きてるから


勝手にスマホ見られたとか、どうでも良くて。



壱馬「良かったなぁ、ほんまに」

樹「それ俺じゃなくてまこっちゃん居るとこで言ってください」



本人不在でお祝いした。

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