傷跡 【長谷川慎】

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・慎 side


黒いスーツに身を包んだ俺ら。



健太「ほんとに行かなきゃダメなんすかー」

陣「しゃあないやろ？招待されたんやから」

LIKIYA「新しい案件でも捕まえてこいってマネージャー言ってたし」

彰吾「それはキツいでしょ」



良くしてもらってる会社の方に招待されたパーティーのようなもの。


さっと行って挨拶して帰ってこよう。


メンバーみんなでそう話して会場へ向かった。



「おっ、みんな良く来てくれたね」

LIKIYA「お招きいただきありがとうございます」



LIKIYAさんや陣さんが良い感じに話してくれてる間俺らは…



龍「暇だね」

慎「ね、」


とにかく暇。


でもこんな来たこと無いような場所でメンバーと離れるのは心細い。


そんなことを思いながらふと、辺りを見渡した時だった。



「ほらぁ〜もっと飲みなよ？」

『いやいやこれ以上は酔っちゃいます』

「え〜酔ったら介護してあげるからさ？ね？」

「そーだよ、付き合い悪くなったんじゃないのー？」



何人もの男に囲まれお酒をすすめられてる1人の女性が目に入った。



無理やり飲ませようとしてるし…



昂秀「まこっちゃんあの人タイプなの？」

慎「はっ？」

龍「だって、すごい見てるじゃん」

慎「いや、無理やり飲まされてるから大丈夫かなって」

昂秀「ふ〜ん、ま、確かに見てて良い気はしないよな」



良い気はしない。


昂秀はそう言ったけど俺は、


”助けたい”まで思ってしまっていた。

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