復讐の光 ~消えない傷を~

復讐 67 ページ26

壱馬side


病室の前まで戻って来るとたまたま聞こえた声。



怜「死にたくない･･･。」



壱「っ！！･･･っ」


聞いた途端涙が溢れだした。


堪えたはずの涙が。飲み込んだはずの･･･涙が。



壱「ごめんっ･･･ごめんなっ･･･」


怜夢は気づいとるんやと思う。

自分の命が長くないこと。死期が近づいとることに。


でも、それでも、伝えとうない。


あいつの泣く顔を見とうない。。


少しでも･･･1秒でも笑顔でおってほしい。






壱「っ･･･俺はっ･･･いつまで経っても･･･弱いわっ･･･」



あいつに変われたらどれだけええやろか。


俺が･･･あいつの代わりに･･･なれたら、どれだけええやろか。


なんでもする。あいつのためならこの命でも差し出す。


だからどうか･･･可哀想な怜夢を･･･生かしてください･･･。


神様っ･･･

復讐 68→←復讐 66

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す