狂愛

束縛-11 ページ15

直己side


自室に篭って仕事をしているとケータイにラインが入ってきた。


亜嵐Aが居ないんですけど。


亜嵐直己さんのとこいませんか。

こいつが俺のところに連絡を寄越したということは、玲於たちの行動が読まれているということ。


部屋から出てリビングに行くとAちゃんはソファに丸くなっていた。

直「Aちゃん。」


『あっ。はい。』


直「亜嵐から連絡が入った。君を探してる。
亜嵐から連絡が来たってなると俺も理由を聞かないわけに行かない。」


『ですよね。話しますね。』


そう言ってAちゃんの口から出てきた言葉に俺は戸惑いを隠せなかった。
涙を流しながら話すAちゃんが嘘をついているわけもなくって、
本当に怖い思いをしたんだって分かる。


直「つ、つまり。五か月前から亜嵐の監 禁が始まってそこからエスカレートして
勇気を出して逃げてきたってこと。？」


『はい。臣さんのところに行ったんですけど、臣さんの家だとすぐに足が付くってなって
その時に出た名前が直己さんでした。』


直「そっか。まぁ、亜嵐には俺から上手くいっておくよ。」


それだけ言ってAちゃんを、お風呂に入れた。


それと同時にケータイが鳴る。

ディスプレイには


"亜嵐"

の文字。


ごめんねAちゃん。

君の怯える顔が見たくなった。

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