19 ページ19
僕は近くにあった切り株に座り、1つの魂を取り出した
僕のアルティメットスキル【想う者】の能力の1つで、シズエの魂は僕の元へやってきた
僕がシズエを大切に想っていたから来たのか、はたまたシズエが僕の事を大切に想ってくれていたのか…今となってはもう分からない
魂はあっても、肉体がなければ自我すらも存在しない。シズエの肉体と自我はリムルの捕食者で食べられてしまったから
『…どうして僕は、大切な人を守れないんだろうね』
母上、父上、姉上、兄上…あの時の僕は無力で、誰も助けられなかった
頑張って強くなって、最強とまで呼ばれるようになって…みんなを守って無惨を殺せた。それで満足だったのに…
この世界に転生して、また最強になって、また過度な期待をされて…また大切な人を失って、また自分の無力を嘆いている
『…シズエ、君の心残りは僕がちゃんとやり遂げてみせるからね』
シズエの心残りは彼女の教え子達の事だった
5人の子供達と2人の男女…どこにいるかも分からないけど、地道に情報を集めるしかない
それこそギルドに行くのもアリだ。幸い、僕には宛もあるし…
それにしても、レオン・クロムウェルか…シズエを苦しませた落とし前、付けてもらうからな
『覚悟してろよ』
僕はシズエの魂をしまい、歩き出した
80人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蜃気楼 - 面白いです!続き待ってます! (2021年12月5日 9時) (レス) @page20 id: c920434a9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リヒト | 作成日時:2021年7月9日 1時