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65夢*新生活 ページ25

いよいよ4月になり、保育士として働き始めた。


仕事はとっても楽しくて、毎日あっという間に終わるけど、憧れの一人暮らしは思いの外寂しいものだった。


地元から少し離れて、杏ちゃんも研修で東京へ行ってしまい…週末は毎週退屈な日々を過ごしてた。


そんなある日。


デーゲーム終わりのたくから電話がかかってきた。


卓「もしもし?」


A「たく!試合お疲れ様。」


卓「ありがと。見てた?」


A「今日は放送してたからバッチリ見たよ。
盗塁決まったね。」


卓「しっかり見よったんやね(笑)
ありがとう(笑)」


A「ところで、電話、どうしたの?」


卓「あー、ごめん。
特に深い理由はなくて…声聞きたくなって。」


私も同じ想いを抱いていたから、同じ気持ちだったと思うとなんだか照れくさくなった。


卓「仕事はどう?順調?」


A「うん!クラスの子どもたちが可愛すぎて、
毎日ニヤニヤしちゃう(笑)」


卓「本当に子ども好きなんやね(笑)
何歳の子ども見とると?」


A「0歳!全然会話通じないよ(笑)」


卓「生まれたばっかってこと?
そんな小さい子、よー見れるね。」


A「私も最初はすんごい嫌だったんだけどね。
一緒に生活してみたら、毎日少しずつそれぞれが
成長してて、懐いてくれるようになってきて、
自分の子どもみたいに可愛く思えるよ!」


卓「ふふふ。めっちゃ熱く語っとる(笑)」


A「ごめん、つい(笑)」


卓「でも、Aが子ども達に囲まれて幸せそうに
働いてる姿が想像出来る。
俺もなんか嬉しくなる。」


A「ありがとう!
でも、家に帰るとすっごく寂しくなるよ。」


卓「一人暮らし?」


A「うん。好きなことを好きなタイミングで
出来るけど…辛いことがあった時、誰かに傍に
いて欲しいな…って思うことがある。」


卓「A…。」


私の名前を呟いて、たくが黙り込んでしまったので、私は慌てて訂正した。


A「でも、全然大丈夫!
辛いこと滅多にないし、友達も近くに居るし!」


卓「A、全然会えんくてごめん。
もうちょっとだけ待っとって。」


A「たく…謝らないで。
こうやって電話くれるだけで充分幸せだよ。
ありがとう。」


卓「寂しくなったらいつでも言うていいけんね。」


A「うん!ありがとう。」


卓「じゃ、そろそろ寝るわ。」


A「うん、おやすみなさい。」


卓「おやすみ、A。」


もうちょっと、頑張らないとね!

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作者名:あかねん | 作成日時:2018年9月22日 1時

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