41夢＊いざ ページ1
明日帰ることになってるから、北海道で過ごす最後の晩御飯。
美味しい海の幸食べたいとリクエストしたら、2人がいつも行くというお寿司屋さんに連れてきてもらった。
大将の方もすっごく良い方で、お寿司もどれも本当に美味しかった。
美味しいご飯をご馳走してもらって、また帰ってきた私たち。
遥「いよいよ明日でまたしばらくお別れやなー。」
杏「寂しくなるからそんなこと言わないでよー。」
卓「あれ、杏ちゃん遥輝にタメ口になっとる。」
遥「だって、彼女ですから。」
卓「なんなん？そのドヤ顔ムカつく。」
遥「なんとでも言ってくださーーい。
あ、そう言えば卓さんとAちゃん、今からお出かけでしょ？」
卓「は？なんでお前知っとると？」
A「ごめんなさい！
さっき私が話しちゃって…。」
卓「Aちゃんが言うたん？
遥輝に脅された？大丈夫やった？」
遥「なんで俺が脅したていで話が進んでるんですか？
早く行ってきてくださいよ、もー！」
杏「A、楽しんできてね！」
A「ありがとう…杏ちゃん。」
杏ちゃんはしっかり私の手を握って2人には聞こえないようにこっそり伝えてくれた。
杏「Aなら絶対絶対大丈夫だよ。
ゆっくり、焦らなくていいからね。
自分の言葉で、ちゃんと気持ち伝えるんだよ？」
A「杏ちゃん…！(涙)」
杏「えー！ちょっと泣かないでよー！(笑)」
そう言ってちょっとだけ泣いちゃった私の涙を優しく拭ってくれた杏ちゃん。
杏ちゃんには本当に感謝の気持ちでいっぱい。
卓「Aちゃん、そろそろ行こっか。」
A「はいっ…！」
遥「行ってらっしゃい！楽しんで！」
杏「素敵なクリスマスイブになりますように！」
卓「遥輝と杏ちゃんもね。」
遥「言われんでも幸せな夜になるんで大丈夫ですー。」
最後に遥輝さんに笑わせてもらって、私たちは家を出た。
卓「ちょっと歩いたらすぐ着くから。
寒くない？大丈夫？」
A「ちゃんとマフラーしてきたから大丈夫です。」
卓「ん。じゃあ行こっか。」
こうして私は卓さんのちょっと後ろを歩き始めた。
頑張れ、私。
自分らしく…ね！
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作者名：あかねん | 作成日時：2018年9月22日 1時
